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週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第179号 エボラ出血熱(9) 行き過ぎた人道主義が国を滅ぼす
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
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いよいよアメリカで最初のエボラ発症者が出ました。
リベリア人男性が親族を頼ってアメリカに来たところで発症したようです。
感染地域から来て発症者に触れたと自己申告しているのに、最初の病院では処方して帰宅させてしまったとのことで拡散が懸念されています。
感染地域からの出国を止めなければ、「アフリカ脱出組によるエボラ拡散」は止まらないでしょう。
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WHO(世界保健機関)によると9月28日時点で西アフリカでのエボラ出血熱による死者は累計3338名、感染の疑いも累計7178名となりました。
米政府はの感染拡大を食い止めるため、米軍3000名を派遣し大規模援助に乗り出しました。
ドイツやフランスも軍や医療スタッフを送り込もうとしています。
日本の安倍首相もこれに賛同し、約50万セットの防護服提供や43億円相当の資金提供をしています。
まるで世界大戦ですが、その認識は正しいです。
人間同士で戦うより、エボラを食い止めるほうがずっと重要なのです。
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まだ患者が数百人だった5月あたりの時点で同じことをしていれば、今頃はほぼ確実に「終戦」してたでしょう。
全く惜しいことをしたものです。
患者数が数千の単位となった今では、数万単位のスタッフと設備・装備・食料が必要となります。
遅くなるほど患者が等比級数的に増え、それにかかるスタッフやコストも等比級数的に増えます。
その結果、封じ込めがどんどん難しくなるのです。
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しかしせっかくそのような対策をしているのに、いまだに西アフリカへの渡航が自由になっていることは疑問です。
リベリアでエボラ患者を触った人がすぐ渡米して歩き回ることができるのでは、軍を派遣した意味がありません。
援助のために西アフリカに行くのはしかたないでしょう。
しかし感染地域から自国に帰る(あるいは他国に行く)ときは潜伏期を過ぎてから世間に出るようにしないと、他の国まで拡散してしまいます。
世界はまだまだ、エボラの危険度を甘く見ていると感じます。
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少し古い話ですが、国連安保理は9月18日にエボラに関する特別会合を開きました。
ここで冒頭の解決策や援助が提示されたのですが、同時に
「加盟国には渡航制限を解除を」
「航空会社には感染国への路線維持を」
求めています。
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現地での支援や治療には大賛成ですが、感染地域から人が自由に出てこられるのであれば拡散を防ぐことはできません。
各国でエボラが拡がりパニックになれば、西アフリカを助けるどころではなくなります。
自分の家まで燃え始めたら、他人の火事を消すどころではないからです。
大規模な国際支援を約束する代わりに国外に出ないようにしてもらえば良いのに、どうしてそれをやらないのでしょう?
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リベリアはかつてアメリカ黒人奴隷が作った国で、両方の国籍を持つ人は20万人にものぼるそうです。
そういえばナイジェリアのラゴス空港で発症したソイヤー氏は、リベリア人で政府高官でありながらアメリカの「自宅」に帰る途中でした。
そのような事情もあって、渡航制限は政治的に難しいと言われています。
今の大統領が黒人でリベラル派であるオバマ氏であることも、この決定に関係しているのかもしれません。
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しかしエボラは人類を滅亡させかねない危険なウイルスです。
国が崩壊したリベリアの人々は安全と豊かさを求め、法を犯してでもアメリカにたどり着こうとするでしょう。
エボラに感染した人ならば最先端の治療を受けたいでしょうから、なおさらです。
それを制限なく受け入れて良いものか?
潜在的エボラ患者を自由に行動させることで、感染していない人々の人権を踏みにじっているのではないかと思います。
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一般的に、いわゆる「リベラル派」が権力を持つと世界は混乱します。
なぜなら彼らは反社会勢力・敵国などに対しても良い顔をするため、いいように利用されてしまうのです。
また現実よりも理想が先走り、適切な解決策を判断して断固行うことができません。
その結果、どうしようもなくなってから「権力を奪われる」か「自分から放り投げる」ことになります。
「(自称)人道主義者は危機に対処できない」と一般化してしまって構いません。
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また、行き過ぎた商業主義も危険です。
たとえば仮に、エボラによって売り上げが減ることを恐れた大企業が報道しないようマスコミに圧力をかけたとします。
しかし隠蔽することによって対策が遅れ、先進国にまで感染が広がってしまったのでは、さらに売り上げが減ってしまいます。
ちゃんと情報を公開して西アフリカとの行き来を制限すれば、その他の国では物流や消費は止まらなかったでしょう。
目先の売り上げをキープするために情報を隠蔽したことで、将来の売り上げを大きく落としてしまう結果になるのです。
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行き過ぎた人道主義は国を滅ぼします。
「(自称)人道主義者」が人類滅亡の危機に気付くのは絶望的な状況になってから。
その人が死ぬだけならまだ救いもあります。
しかし犠牲になるのはたいてい、何の罪もない大勢の人々です。
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西アフリカ感染地域から人々が自由に出国できる限り、エボラの世界拡大を防ぐことは不可能です。
日本に感染者が出た場合に備えておきましょう。
そして危機に強い人をリーダーに選びたいものです。
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