目次
- 米国の状況 感謝祭休暇の影響だけでなく現存感染者増が急速に鈍化中。
- 日本の状況 現存感染者の増加は鈍化。しかし死者と重症者は急増。
- 各国の動向
- 一日あたり死者数上位国ランキング
- グループごとの分析
一日あたり死者数(7日移動平均)
一日あたり新規感染者数(7日移動平均)
一日あたり現存感染者数増減(7日前比増減)
一日あたり重症者数増減(7日移動平均)
【1. 米国の状況】
米国は1日あたり新規感染者の増加に急ブレーキがかかりました。しかしこれは感謝祭休暇で報告が遅れていたこともあったようで、休暇明けからまた増え始めています。休暇中に約5,000万人が移動したため、1-2週間後の感染拡大も懸念されますが。しかし各地域で新規感染者の増加ペースが急速に鈍り始めているため、私は米国の先行きにそれほど悲観的ではありません。
以下6つの図はNYタイムズからいただいたもの。表はそれを弊社がまとめたものです。

マップを見ると明らかに、先週より薄くなっています。特に中西部はいったん「焼き尽くした」ようで、他地域も紫の地域が縮小しています。

地域別では「水準は高いかつ高止まり」が急減し始め、「水準は高いが減少中」が増えて来ました。これを見て私は「感謝祭休暇で計上が遅れているだけでなく、本当に新規感染者が減っているようだ」と感じました。
| 米国の州や地域で感染者の | |||||
| 水準は高い | 水準は高い | 水準は低い | 水準は低い | ||
| かつ | が | が | かつ | ||
| 高止まり | 減少中 | 増加中 | 低位安定 | 合計 | |
| 2020/9/9 | 13 | 3 | 6 | 32 | 54 |
| 2020/9/16 | 12 | 7 | 8 | 27 | 54 |
| 2020/9/23 | 18 | 1 | 13 | 22 | 54 |
| 2020/9/30 | 23 | 1 | 6 | 24 | 54 |
| 2020/10/7 | 23 | 0 | 14 | 17 | 54 |
| 2020/10/14 | 28 | 0 | 19 | 7 | 54 |
| 2020/10/21 | 33 | 0 | 12 | 9 | 54 |
| 2020/10/28 | 39 | 0 | 8 | 7 | 54 |
| 2020/11/4 | 41 | 1 | 10 | 2 | 54 |
| 2020/11/11 | 49 | 0 | 5 | 0 | 54 |
| 2020/11/18 | 50 | 0 | 2 | 3 | 55 |
| 2020/11/25 | 50 | 2 | 1 | 2 | 55 |
| 2020/12/2 | 37 | 13 | 0 | 5 | 55 |
[新規感染者が少ないが、しかし増えている州や地域]
は1つ減って0。
先週時点で米領バージン諸島は増加するかと予測していましたが、鎮静化のグループに入りました。

【2. 日本の状況】
worldmetersの数字によれば、日本では現存感染者が前週比で2,236人とやや増加ペースが鈍化。ただし重症者は112人増の488人と懸念すべきペースで増えています。死者は171人と先週の88人からほぼ倍増。病床を増やしても医療従事者が不足し、一部地域では医療崩壊の危機が迫っています。
| Japan | 2020/11/25 | から | 2020/12/2 | ||||
| 新規感染者 | 14,986 | 増 | ( | 135,400 | → | 150,386 | ) |
| 現存感染者 | 2,236 | 増 | ( | 18,674 | → | 20,910 | ) |
| 治癒者 | 12,579 | 増 | ( | 114,725 | → | 127,304 | ) |
| 重症者 | 112 | 増 | ( | 376 | → | 488 | ) |
| 死者 | 171 | 増 | ( | 2,001 | → | 2,172 | ) |
病床数に対する現存感染者はやや増加。大阪・愛知・東京・北海道は引き続き危険な様子。それに加えて東海北陸や中国四国が増え始めました。
(出所:新型コロナウイルス対策ダッシュボード)
人工呼吸器装着数(ECMO含む)は関西・東海北陸・中国四国で引き続き急増中。関東甲信越や北海道も、ペースをやや落としつつ増加中です。
関東甲信越の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
東海北陸地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)
中国四国地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)
ECMO装着数は関西で増加中。ただし絶対数としてはまだ少なく、関東甲信越・北海道の増加ペースも鈍いです。重症者や死者が急増した割に、ECMOは少ない気がします。
関東甲信越のECMO装着状況
(出所:同上)
関西地域のECMO装着状況
(出所:同上)
北海道地域のECMO装着状況
(出所:同上)

【3. 各国の動向】
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【1】 現存感染者(対7日前)や重症者が減らず、死者が減る期待がまだ遠い国
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イラン・ロシア・米国・ブラジル・メキシコ(↑)・トルコ(↑)
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【2】 現存感染者(対7日前)の増加が加速し、次は重症者や死者が増える可能性が高いと思われる国
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ウクライナ・ハンガリー
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【3】 たとえ数は少なくても新規感染者が増えるなど、感染拡大に警戒を要する国--------------------------
日本・南アフリカ(推定)・コロンビア・韓国(↑)・イスラエル(↑)
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【4】 新規感染者が減ったり治癒者が増えるなど、現存感染者(対7日前)の増加が鈍化している国
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【6】 現存感染者(対7日前)に続いて重症者も減り始め、次は死者が減ることが期待できる国
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スイス(↓)・英国(推定)(↓)・オランダ(推定)・ベルギー(↓)・フランス(↓)・スペイン(推定)(↓)・チェコ(↓)
【4】 新規感染者が減ったり治癒者が増えるなど、現存感染者(対7日前)の増加が鈍化している国
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モロッコ・エクアドル・ルーマニア・カナダ(↓)・インドネシア(↓)・パキスタン(↓)・スウェーデン(↓)
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【5】 現存感染者(対7日前)が減り始め、次は重症者が減ることが期待できる国--------------------------
インド・ペルー・バングラディシュ・アルゼンチン・フィリピン・ドイツ(↓)・イタリア(↓)・ポーランド(↓)・ブルガリア(↓)
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【6】 現存感染者(対7日前)に続いて重症者も減り始め、次は死者が減ることが期待できる国
--------------------------
スイス(↓)・英国(推定)(↓)・オランダ(推定)・ベルギー(↓)・フランス(↓)・スペイン(推定)(↓)・チェコ(↓)
【4. 一日あたり死者数上位国ランキング】
| [国別データ] | as of | 2020/12/2 | |||||
| 感染数 | 感染増 | 死者 | 死者増 | 死亡/感染 | 死亡/検査 | ||
| 64822935 | 634524 | 1498363 | 12372 | 2.3% | 0.2% | World | |
| 14313941 | 203427 | 279865 | 2831 | 2.0% | 0.1% | USA | |
| 1122362 | 8819 | 106765 | 825 | 9.5% | 3.7% | Mexico | |
| 1641610 | 20709 | 57045 | 684 | 3.5% | 0.3% | Italy | |
| 6436650 | 48124 | 174531 | 669 | 2.7% | 0.7% | Brazil | |
| 1659256 | 16170 | 59699 | 648 | 3.6% | 0.1% | UK | |
| 1013747 | 13855 | 18208 | 609 | 1.8% | 0.3% | Poland | |
| 2347401 | 25345 | 41053 | 589 | 1.7% | 0.1% | Russia | |
| 9533471 | 33761 | 138657 | 498 | 1.5% | 0.1% | India | |
| 1105832 | 20171 | 17812 | 453 | 1.6% | 0.1% | Germany | |
| 989572 | 13621 | 48990 | 362 | 5.0% | 0.8% | Iran | |
| 2244635 | 14064 | 53816 | 310 | 2.4% | 0.3% | France | |
| 1682533 | 9331 | 45784 | 273 | 2.7% | 0.2% | Spain | |
| 1440103 | 7533 | 39156 | 228 | 2.7% | 1.0% | Argentina | |
| 700880 | 31923 | 14129 | 193 | 2.0% | 0.1% | Turkey | |
| 1334089 | 9297 | 37117 | 183 | 2.8% | 0.6% | Colombia | |
| 758264 | 13141 | 12717 | 169 | 1.7% | 0.3% | Ukraine | |
| 225209 | 4136 | 5142 | 165 | 2.3% | 0.3% | Hungary | |
| 151913 | 3138 | 4347 | 159 | 2.9% | 0.4% | Bulgaria | |
| 579212 | 1867 | 16786 | 141 | 2.9% | 0.3% | Belgium | |
| 484550 | 4916 | 11665 | 135 | 2.4% | 0.3% | Romania | |
| 289461 | 3972 | 3446 | 121 | 1.2% | 0.1% | Austria | |
| 549508 | 5533 | 17199 | 118 | 3.1% | 0.3% | Indonesia | |
| 389775 | 6307 | 12325 | 114 | 3.2% | 0.1% | Canada | |
| 533042 | 4568 | 8515 | 108 | 1.6% | 0.3% | Czechia | |
| 335660 | 4786 | 5045 | 105 | 1.5% | 0.2% | Switzerland | |
| 99280 | 2511 | 3359 | 99 | 3.4% | 0.7% | Tunisia | |
| 109655 | 2185 | 2606 | 89 | 2.4% | 0.1% | Greece | |
| 403311 | 2829 | 8166 | 75 | 2.0% | 0.1% | Pakistan | |
| 364190 | 4346 | 5985 | 70 | 1.6% | 0.1% | Morocco | |
| 303846 | 3384 | 4645 | 68 | 1.5% | 0.1% | Portugal | |
数値ソース
[グループ1]
(*英国・オランダ・スウェーデン・スペインなどは「治癒者 Total Recovered」「現存感染者 Active Cases」が途中からNAになってしまったので、現状では「現存感染者」が参考になりません。ご了承ください)
米国は感謝祭休暇で報告が遅れている様子でしたが、休暇明けからその分が加わったのかまた増え始めています。1日あたり死者数が2,831人はおそらく過去最多。しかし私は3,000人を軽く超えると思っていたので、新規感染者の増加ペースが各地域で急速に鈍り始めていることが影響したのかもしれません。ただし現存感染者(対7日前比)や重症者が積み上がり続けているので、死者数減少はしばらく先と考えます。また感謝祭休暇で約5,000万人が移動したことも、1-2週間後の感染拡大が懸念される材料です。
イランは現存感染者の増加が鈍化し、重症者の増加が止まりつつあります。死者数も減り始めており、これはこれで不思議な感じがしています。
欧州先進諸国は現存感染者や新規感染者の増加急速に鈍り、引き続き改善傾向が続いています。
イタリア・ドイツは現存感染者(対7日前)が減少に転じ、新規感染者も減り始めています。続いて死者数も減り始めるでしょう。英国も重症者が減り始め、同様と推測します。
フランス・ベルギーは新規感染者・重症者・死者が減り始め、おそらくその先を進んでいると考えます。しかし現存感染者はまだ対7日前でマイナスには転じておらず、思ったよりもペースが遅いです。スペイン・オランダも同様と推測します。
スイスも現存感染者と重症者の減少が加速し始め、あとは死者数が減るのを待つばかり。
日本は2週間前との比較で重症者や死者が急増中。ただし現存感染者の増加が鈍っていることが救いです。
韓国も日本の後を追うように、ひっそりと現存感染者が積み上がっています。
中国は全く心配ナシ。
G1【 一日あたり死者数 7日移動平均 】
G1【 一日あたり新規感染者数 7日移動平均 】

G1【 現存感染者 対7日前増減 】
[グループ2]
グループ1が鎮静化に向かっているのと入れ替わるように、グループ2の感染が再拡大しています。このグループ分け自体がほぼ流行順になっているので、数か月サイクルでホットな地域が入れ替わっているように思えます。それはつまり、ウイルスが変異すれば免疫が効きにくくなって数か月すればまた流行することを示しているように思えます。
ロシアは静かに新規感染者数が加速し、昨日の1日あたり死者は589人に達しています。現存感染者(対7日前)増の鈍化が止まり、逆に増え続けています。医療逼迫やワクチン製造が遅いなどの問題で、引き続き危険と考えます。
トルコは無症状者もカウントする方向に変更したため、1日あたり新規感染者が3万人にたっするようになりました重症者の積み上がりがペースアップし、危険な状態と考えます。。
ブラジルとメキシコは新規感染者が増え、現存感染者が急速に増加し始めています。1日あたり死者もまた増え始めました。
その後をインドネシア・カナダが追っていますが、やや現存感染者の増加ペースは鈍ったか。
パキスタンとスウェーデンも増加が足踏みし始めた様子。
インド・ペルーは現存感染者が少し増え始め、改善が足踏みしています。
G2【 一日あたり死者数 7日移動平均 】
[グループ3]
ポーランドは現存感染者7日前比が大きなマイナスとなり、重症者も減り始めています。1日あたり死者が600人を超える日もそう長くは続かず、急速に減り始めると予測しています。
ルーマニアも現存感染者7日前比がマイナスへ。ただし重症者はまだ増えていますので、死者数減に転じるには少し時間がかかりそうです。
ブルガリアがその後に続いていますが、現存感染者7日前比がなかなかマイナスになりません。
ウクライナ・ハンガリーの現存感染者増加は高止まりで、まだ好転しているとは言えません。
チェコは改善に向かいつつも、死者数の減少が足踏みしています。
アルゼンチンは新規感染者・現存感染者ともゆるやかに減って回復傾向。
コロンビアは感染再拡大の気配。
南アフリカは現存感染者は増えたり減ったりのまだら模様。
イスラエルも現存感染者がまた増えて来ました。
G3【 一日あたり死者数 7日移動平均 】
G3【 重症者数増減 7日移動平均】
(終)





















