目次

  1. 米国の状況 感謝祭休暇の影響だけでなく現存感染者増が急速に鈍化中。
  2. 日本の状況 現存感染者の増加は鈍化。しかし死者と重症者は急増。
  3. 各国の動向
  4. 一日あたり死者数上位国ランキング
  5. グループごとの分析
    一日あたり死者数(7日移動平均)
    一日あたり新規感染者数(7日移動平均)
    一日あたり現存感染者数増減(7日前比増減)
    一日あたり重症者数増減(7日移動平均) 


【1. 米国の状況】

米国は1日あたり新規感染者の増加に急ブレーキがかかりました。しかしこれは感謝祭休暇で報告が遅れていたこともあったようで、休暇明けからまた増え始めています。休暇中に約5,000万人が移動したため、1-2週間後の感染拡大も懸念されますが。しかし各地域で新規感染者の増加ペースが急速に鈍り始めているため、私は米国の先行きにそれほど悲観的ではありません。


以下6つの図はNYタイムズからいただいたもの。表はそれを弊社がまとめたものです。

NYTbar20201202


















マップを見ると明らかに、先週より薄くなっています。特に中西部はいったん「焼き尽くした」ようで、他地域も紫の地域が縮小しています。


NYTmap20201202





















地域別では「水準は高いかつ高止まり」が急減し始め、「水準は高いが減少中」が増えて来ました。これを見て私は「感謝祭休暇で計上が遅れているだけでなく、本当に新規感染者が減っているようだ」と感じました。




米国の州や地域で感染者の








水準は高い 水準は高い 水準は低い 水準は低い

かつ かつ

高止まり 減少中 増加中 低位安定 合計
2020/9/9 13 3 6 32 54
2020/9/16 12 7 8 27 54
2020/9/23 18 1 13 22 54
2020/9/30 23 1 6 24 54
2020/10/7 23 0 14 17 54
2020/10/14 28 0 19 7 54
2020/10/21 33 0 12 9 54
2020/10/28 39 0 8 7 54
2020/11/4 41 1 10 2 54
2020/11/11 49 0 5 0 54
2020/11/18 50 0 2 3 55
2020/11/25 50 2 1 2 55
2020/12/2 37 13 0 5 55



[新規感染者が多く、かつ増えている州や地域。

は13減って37へ。いったんピークを打った形の地域が増えています。

NYTHH20201202













































[新規感染者が多いが、しかし減少している州や地域]

は2から13に急増。

中西部・グレートプレーンズ・ロッキー山脈などの地域で急速に鎮静化しているようです。


NYTHD20201202




















[新規感染者が少ないが、しかし増えている州や地域]

は1つ減って0。

先週時点で米領バージン諸島は増加するかと予測していましたが、鎮静化のグループに入りました。


NYTLU20201202

















[新規感染者が少なく、かつ低位安定している州や地域]

は、3つ増えて5つに。しばらくすればこのグループが増えて来ると考えます。


NYTLL20201202











【2. 日本の状況】

worldmetersの数字によれば、日本では現存感染者が前週比で2,236人とやや増加ペースが鈍化。ただし重症者は112人増の488人と懸念すべきペースで増えています。死者は171人と先週の88人からほぼ倍増。病床を増やしても医療従事者が不足し、一部地域では医療崩壊の危機が迫っています。

Japan       2020/11/25 から 2020/12/2  
新規感染者 14,986 135,400 150,386
現存感染者 2,236 18,674 20,910
  治癒者 12,579 114,725 127,304
  重症者 112 376 488
   死者 171 2,001 2,172



病床数に対する現存感染者はやや増加。大阪・愛知・東京・北海道は引き続き危険な様子。それに加えて東海北陸や中国四国が増え始めました


病床20201202

















人工呼吸器装着数(ECMO含む)は関西・東海北陸・中国四国で引き続き急増中。関東甲信越や北海道も、ペースをやや落としつつ増加中です。


関東甲信越の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況


人工呼吸器関東甲信越20201202















関西地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)

人工呼吸器関西20201202















北海道地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)

人工呼吸器北海道20201202















東海北陸地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)
人工呼吸器東海北陸20201202
















中国四国地域の人工呼吸器(ECMO含む)装着状況
(出所:同上)
人工呼吸器中国四国20201202



















ECMO装着数は関西で増加中。ただし絶対数としてはまだ少なく、関東甲信越・北海道の増加ペースも鈍いです。重症者や死者が急増した割に、ECMOは少ない気がします。


関東甲信越のECMO装着状況
(出所:同上)


ECMO関東甲信越20201202
















関西地域のECMO装着状況
(出所:同上)

ECMO関西20201202
















北海道地域のECMO装着状況
(出所:同上)
ECMO北海道20201202

















【3. 各国の動向】


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【1】 現存感染者(対7日前)や重症者が減らず、死者が減る期待がまだ遠い国
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イランロシア米国ブラジルメキシコ(↑)・トルコ(↑)

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【2】 現存感染者(対7日前)の増加が加速し、次は重症者や死者が増える可能性が高いと思われる国
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ウクライナハンガリー

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【3】 たとえ数は少なくても新規感染者が増えるなど、感染拡大に警戒を要する国
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日本南アフリカ(推定)・コロンビア韓国(↑)・イスラエル(↑)

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【4】 新規感染者が減ったり治癒者が増えるなど、現存感染者(対7日前)の増加が鈍化している国
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モロッコエクアドルルーマニアカナダ(↓)・インドネシア(↓)・パキスタン(↓)・スウェーデン(↓)

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【5】 現存感染者(対7日前)が減り始め、次は重症者が減ることが期待できる国
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インドペルーバングラディシュアルゼンチンフィリピンドイツ(↓)・イタリア(↓)・ポーランド(↓)・ブルガリア(↓)

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【6】 現存感染者(対7日前)に続いて重症者も減り始め、次は死者が減ることが期待できる国
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スイス(↓)・英国(推定)(↓)・オランダ(推定)・ベルギー(↓)・フランス(↓)・スペイン(推定)(↓)・チェコ(↓)




【4. 一日あたり死者数上位国ランキング】

[国別データ] as of 2020/12/2











感染数   感染増 死者 死者増 死亡/感染 死亡/検査








64822935 634524 1498363 12372 2.3% 0.2%
World
14313941 203427  279865  2831 2.0% 0.1%
USA
 1122362   8819  106765   825 9.5% 3.7%
Mexico
 1641610  20709   57045   684 3.5% 0.3%
Italy
 6436650  48124  174531   669 2.7% 0.7%
Brazil
 1659256  16170   59699   648 3.6% 0.1%
UK
 1013747  13855   18208   609 1.8% 0.3%
Poland
 2347401  25345   41053   589 1.7% 0.1%
Russia
 9533471  33761  138657   498 1.5% 0.1%
India
 1105832  20171   17812   453 1.6% 0.1%
Germany
  989572  13621   48990   362 5.0% 0.8%
Iran
 2244635  14064   53816   310 2.4% 0.3%
France
 1682533   9331   45784   273 2.7% 0.2%
Spain
 1440103   7533   39156   228 2.7% 1.0%
Argentina
  700880  31923   14129   193 2.0% 0.1%
Turkey
 1334089   9297   37117   183 2.8% 0.6%
Colombia
  758264  13141   12717   169 1.7% 0.3%
Ukraine
  225209   4136    5142   165 2.3% 0.3%
Hungary
  151913   3138    4347   159 2.9% 0.4%
Bulgaria
  579212   1867   16786   141 2.9% 0.3%
Belgium
  484550   4916   11665   135 2.4% 0.3%
Romania
  289461   3972    3446   121 1.2% 0.1%
Austria
  549508   5533   17199   118 3.1% 0.3%
Indonesia
  389775   6307   12325   114 3.2% 0.1%
Canada
  533042   4568    8515   108 1.6% 0.3%
Czechia
  335660   4786    5045   105 1.5% 0.2%
Switzerland
   99280   2511    3359    99 3.4% 0.7%
Tunisia
  109655   2185    2606    89 2.4% 0.1%
Greece
  403311   2829    8166    75 2.0% 0.1%
Pakistan
  364190   4346    5985    70 1.6% 0.1%
Morocco
  303846   3384    4645    68 1.5% 0.1%
Portugal


数値ソース


[グループ1]


(*英国オランダスウェーデンスペインなどは「治癒者 Total Recovered」「現存感染者 Active Cases」が途中からNAになってしまったので、現状では「現存感染者」が参考になりません。ご了承ください)


米国は感謝祭休暇で報告が遅れている様子でしたが、休暇明けからその分が加わったのかまた増え始めています。1日あたり死者数が2,831人はおそらく過去最多。しかし私は3,000人を軽く超えると思っていたので、新規感染者の増加ペースが各地域で急速に鈍り始めていることが影響したのかもしれません。ただし現存感染者(対7日前比)や重症者が積み上がり続けているので、死者数減少はしばらく先と考えます。また感謝祭休暇で約5,000万人が移動したことも、1-2週間後の感染拡大が懸念される材料です。

イランは現存感染者の増加が鈍化し、重症者の増加が止まりつつあります。死者数も減り始めており、これはこれで不思議な感じがしています。

欧州先進諸国は現存感染者や新規感染者の増加急速に鈍り、引き続き改善傾向が続いています。

イタリアドイツは現存感染者(対7日前)が減少に転じ、新規感染者も減り始めています。続いて死者数も減り始めるでしょう。英国も重症者が減り始め、同様と推測します。

フランスベルギーは新規感染者・重症者・死者が減り始め、おそらくその先を進んでいると考えます。しかし現存感染者はまだ対7日前でマイナスには転じておらず、思ったよりもペースが遅いです。スペインオランダも同様と推測します。


スイスも現存感染者と重症者の減少が加速し始め、あとは死者数が減るのを待つばかり。

日本は2週間前との比較で重症者や死者が急増中。ただし現存感染者の増加が鈍っていることが救いです。

韓国も日本の後を追うように、ひっそりと現存感染者が積み上がっています。

中国は全く心配ナシ。



G1【 一日あたり死者数 7日移動平均 】


COVID19ND1_MA7_20201202





















G1一日あたり新規感染者数 7日移動平均


COVID19NC1_MA7_20201202






















G1現存感染者 対7日前増減 】

COVID19AC1_MA7_20201202





















G1【 重症者数増減 7日移動平均

各国とも増加していますので、1日あたり死者数は増えこそすれ減る可能性は低いと考えます。

COVID19SC1_MA7_20201202
























[グループ2]

グループ1が鎮静化に向かっているのと入れ替わるように、グループ2の感染が再拡大しています。このグループ分け自体がほぼ流行順になっているので、数か月サイクルでホットな地域が入れ替わっているように思えます。それはつまり、ウイルスが変異すれば免疫が効きにくくなって数か月すればまた流行することを示しているように思えます。


ロシアは静かに新規感染者数が加速し、昨日の1日あたり死者は589人に達しています。現存感染者(対7日前)増の鈍化が止まり、逆に増え続けています。医療逼迫やワクチン製造が遅いなどの問題で、引き続き危険と考えます。

トルコは無症状者もカウントする方向に変更したため、1日あたり新規感染者が3万人にたっするようになりました重症者の積み上がりがペースアップし、危険な状態と考えます。。

ブラジルメキシコは新規感染者が増え、現存感染者が急速に増加し始めています。1日あたり死者もまた増え始めました。

その後をインドネシアカナダが追っていますが、やや現存感染者の増加ペースは鈍ったか。

パキスタンスウェーデンも増加が足踏みし始めた様子。

インドペルーは現存感染者が少し増え始め、改善が足踏みしています。




G2【 一日あたり死者数 7日移動平均 】

COVID19ND2_MA7_20201202






















G2一日あたり新規感染者数 7日移動平均】


COVID19NC2_MA7_20201202























G2現存感染者 対7日前増減 】


COVID19AC2_MA7_20201202






















G2【 重症者数増減 7日移動平均

COVID19SC2_MA7_20201202

























[グループ3]

ポーランドは現存感染者7日前比が大きなマイナスとなり、重症者も減り始めています。1日あたり死者が600人を超える日もそう長くは続かず、急速に減り始めると予測しています。

ルーマニアも現存感染者7日前比がマイナスへ。ただし重症者はまだ増えていますので、死者数減に転じるには少し時間がかかりそうです。

ブルガリアがその後に続いていますが、現存感染者7日前比がなかなかマイナスになりません。

クライナハンガリーの現存感染者増加は高止まりで、まだ好転しているとは言えません。

チェコは改善に向かいつつも、死者数の減少が足踏みしています。

アルゼンチンは新規感染者・現存感染者ともゆるやかに減って回復傾向。

コロンビアは感染再拡大の気配。

南アフリカは現存感染者は増えたり減ったりのまだら模様。

イスラエルも現存感染者がまた増えて来ました。




G3【 一日あたり死者数 7日移動平均 】


COVID19ND3_MA7_20201202


























G3一日あたり新規感染者数 7日移動平均】

COVID19NC3_MA7_20201202


























G3現存感染者 対7日前増減 】

COVID19AC3_MA7_20201202
























G3【 重症者数増減 7日移動平均


COVID19SC3_MA7_20201202






















(終)