ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2021年11月

【週末だけのグローバル投資】オミクロン株はスパイク蛋白に32の変異。デルタ株に置き換わる感染力。これまでのワクチンが効かない恐れ。


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週末だけのグローバル投資  -生き残りの処方箋- 

第613号 オミクロン株はスパイク蛋白に32の変異。デルタ株に置き換わる感染力。これまでのワクチンが効かない恐れ。





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【概要】
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1. 南アフリカで発見された新型コロナウイルス変異株は「オミクロン株」と命名された

2. スパイク蛋白に32の変異。「免疫をすり抜ける」のは本当か

3. あれほど死者が出た南アで、デルタ株に置き換わってゆく感染力がヤバい

4. ワクチンによる抗体価は急減する上に、これまでのワクチンが効かない恐れ

5. しかし先進国でどうなるかは「感染が拡大してみないとわからない」

6. 金曜日は日本株が大きく下げたが、局面が進めば相対的な動きは変わってゆくはず
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1. 南アフリカで発見された新型コロナウイルス変異株は「オミクロン株」と命名された
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11月26日金曜日、世界的に株価が急落しました。

その一つの理由は

「南アフリカで発見された新型コロナウイルスの変異株がヤバい」

というものです。

私はそれを聞いても、ピンときませんでした。

「新たな変異株ぐらいでこんなに下げるかあ?」

「毎度毎度ボージョレ・○ーヴォーみたいなキャッチコピーを考えおって」

ぐらいの認識でした。

しかしそれ以降出てくる情報を合わせて考えると、確かに警戒したほうが良さそうだと考えを改めました。



世界保健機関(WHO)は「B.1.1.529」と呼ばれてきたこの変異株を、「オミクロン株」と名付け「懸念すべき変異株(VOC Variant of Concern)」に指定。

この名前はギリシャ文字のアルファベットから「オミクロン(Ο)」を割り当てたとのこと。

なぜ「Ξ(サイ・クサイ・Xi)」を飛ばしたのかについては、習(Xi)近平主席の音に似ているから避けたのではないかという噂があります。

米国では共和党上院議員がそれを仄めかし、WHOを攻撃していました。

それほどWHOと中国の癒着が目に余る、ということでしょう。

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https://www.foxnews.com/politics/cotton-world-health-organization-china
コットン氏はWHOが公衆衛生よりも中国政府の「感情」を守ることを「重視」していると指摘した。
WHOはCOVID-19の名称にギリシャ文字の「nu」と「xi」を使用していない。
オードリー・コンクリン|フォックス・ニュース

トム・コットン上院議員(共和党)は、土曜日のツイートで、世界保健機関(WHO)は公衆衛生よりも中国政府の「感情」を守ることを重視していると述べました。

このツイートは、WHOがCOVID-19の新しい変異型を命名する際にギリシャ文字の「nu」と「xi」を省略し、「オミクロン」変異型と名付けたことを確認した後に行われたものですが、コットン氏のツイートが組織の変異型の名称選択に言及したものかどうかは不明です。

「コットン氏は、「WHOはジョークだ。「彼らは公衆衛生よりも中国共産党の気持ちを重視しています。バイデン大統領は、この中国共産党の腐敗した操り人形に、改革なしに資金提供を再開するべきではなかった。"
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POLITICS Published 10 hours ago
Cotton drags WHO for being 'more concerned' about protecting 'feelings' of Chinese gov. than public health
WHO skipped the Greek letters "nu" and "xi" in naming its new COVID-19 variant

WHO announces omicron strain and causes worldwide panic
Fox News correspondent Jonathan Serrie reports on ‘Special Report’ the race to contain the new COVID-19 threat, the omicron variant.

Sen. Tom Cotton, R-Ark., said in a Saturday tweet that the World Health Organization (WHO) is more concerned about protecting the Chinese government's "feelings" than public health.

The tweet came after WHO confirmed it skipped the Greek letters "nu" and "xi" in naming its new COVID-19 variant, which it dubbed the "omicron" variant, though it is unclear if Cotton's tweet was in reference to the organization's variant name choice.

"The WHO is a joke," Cotton said. "They're more concerned about the feelings of the Chinese Communist Party than they are about public health. President Biden should never have resumed funding to this corrupt puppet of the CCP without reform."(略)
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2. スパイク蛋白に32の変異。「免疫をすり抜ける」のは本当か
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このオミクロン株について、これまでにわかっていることを忽那賢志氏がまとめています。

「感染力や重症化について結論は得られていない」

としながらも

「スパイク蛋白の変異部分が多いことや急速にデルタ株に置き換わっていることから、ワクチンの有効性低下や再感染が懸念される」

ということのようです。

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南アフリカから見つかった新規変異株「オミクロン株」 現時点で分かっていること
忽那賢志 感染症専門医
11/27(土) 11:07
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20211127-00269968
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  • 2021年11月11日にボツワナで採取された検体から初めて検出された。
  • 南アフリカでは11月14日に検出されたが、それまでほとんどデルタ株だったのが1週間でオミクロン株が主流に移った。
  • サンプルが偏っている可能性があり、現時点では「デルタ株よりも感染力が強いか」を結論づけることはできない。
  • ただしスパイク蛋白には32の変異が見つかっており、このうちH655Y、N679K、P681Hという3つの変異は スパイク蛋白2箇所の開裂部位(S1/S2)の近くの変異であることから、感染力の増加に関わっている可能性がある。
  • 特に重症度が高くなっているという報告はない。
  •  それでもスパイク蛋白の変異が進んでいることから、ワクチンの有効性低下や再感染が懸念される

[図表1:懸念すべき変異株 VOCの特徴の比較(忽那賢志氏作成)]

懸念すべき変異株 VOCの特徴の比較(忽那賢志氏作成)2021-11-28



















[図表2:南アフリカ共和国における変異株の検出される割合の推移(Department Health Republic of South Africa. SARS-CoV-2 Sequencing & New Variant Update 25 November2021.)]
南アフリカ共和国における変異株の検出される割合の推移
















(略)
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上の記事では「スパイク蛋白には32の変異が見つかっており」という部分が気になります。

というのもコロナウイルスは月に2か所のペースで変異が起こると聞いていたからです。

まずそれらの変異は武漢で見つかったオリジナルと比べてなのか、最近のデルタ株との比較なのかがはっきりしません。

また16か月分の変異がスパイク蛋白に集まったと解釈して良いものなのか、もともとスパイク蛋白は変異しやすいものなのかもわかりません。

これまでとあまりにかけ離れたウイルスだと「人工的に造られたものでは?」と疑う人も出てくるでしょう。



別の記事を読むとオミクロン株は

「過去の流行株と系統が違うため、アフリカで監視の目をくぐり抜けて変異が蓄積したのではないか」

体の免疫反応を回避したり、感染力を高めたりする可能性がある非常に珍しい変異を持つ」

などと書かれています。

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オミクロン株を解析したら、ウイルス表面に変異32か所…感染力強まった可能性も
2021/11/28 10:10
https://www.yomiuri.co.jp/science/20211127-OYT1T50210/
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(略)
 分析した小崎健次郎教授(臨床遺伝学)は「過去の流行株と系統が違うため、アフリカで監視の目をくぐり抜けて変異が蓄積したのではないか」と指摘する。

 感染力や重症度は不明だが、変異は細胞への侵入のしやすさや、免疫の攻撃の回避に関係する部位にもあった。東京医科大の浜田篤郎特任教授(渡航医学)は「南アフリカの一部地域では感染力が強いデルタ株を凌駕し、オミクロン株に置き替わっている。変異部位も多く、感染力が増している可能性がある」と懸念する。(略)
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南アで新たなコロナ変異株、免疫反応回避などの特徴
2021年11月26日5:22 午前
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-safrica-idJPKBN2IA1OR
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[ヨハネスブルク 25日 ロイター] - 南アフリカの専門家らは25日、少数ながら新型コロナウイルスの新たな変異株を検出したと発表した。

この変異株は「B.1.1.529」と呼ばれ、体の免疫反応を回避したり、感染力を高めたりする可能性がある「非常に珍しい」変異を持つ。(略)
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少し前の記事では、

「免疫不全の人の慢性感染の過程で進化したとみられ、治療を受けていないHIV感染者だった可能性がある」

と書かれていました。

そのメカニズムを私は理解できないのですが、HIV感染者の体内ではコロナウイルスが変異を起こしやすいということなのでしょうか。

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金融市場を揺らす新たなコロナ変異株、現時点で分かっていること
2021年11月26日 15:45 JST 更新日時 2021年11月27日 7:13 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-26/R35UUGT0G1KW01?srnd=cojp-v2
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(略)
2.発生源はどこか?

  現在のところ臆測にとどまっている。英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)遺伝学研究所の科学者によれば、免疫不全の人の慢性感染の過程で進化したとみられ、治療を受けていないHIV感染者だった可能性がある。

南アのHIV感染者は820万人と世界最多。南アで昨年特定されたベータ変異株もHIV感染者から広がった可能性が指摘されている。(略)
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3. あれほど死者が出た南アで、デルタ株に置き換わってゆく感染力がヤバい
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ここで改めて南アの感染状況を確認すると、冬真っ盛りの7月には一日あたり約2万人が新規感染し約400名が死亡していました。

現存感染者の積み上がりは20万人超。

重症者のデータはありません。

死亡率が高い気がしますね。

[図表3:南アフリカの新規感染者・現存感染者・重症者・死者等(7日移動平均)]

Cases_South Africa20211128






























しかしそこから徐々に改善し、11月半ばには1日当たり死者は10-20人に減少。

ところがこの10日ほどで、新規感染者が急角度で増えているのです。

なるほど。あれほどデルタ株が猛威を振るったあとの南アでこの状態なら

「これまでの免疫やワクチンが効かないかも」

と恐れられるわけです。



南アフリカはこれから夏に向かうところですが、それも安心できません。

これまでの経験則だと感染が拡大するのは冬と夏で、比較的落ち着くのは春と秋です。

夏に増えるのは意外でしたが締め切った空間で冷房を入れるため、感染が広がりやすいのかもしれません。

それに対して春と秋は気候が良いため換気が行われ、免疫力が高いから感染が収まるのでしょうか。





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4. ワクチンによる抗体価は急減する上に、これまでのワクチンが効かない恐れ
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ワールドメーターによると、現時点で南アフリカのコロナ死者は百万人あたり1,488人で224地域中54位。

感染者は百万人あたり49,017人で224地域中111位です。

欧米主要国ほどではありませんが、それなりに被害を受けた地域のひとつと言えます。

この数字で行くと、ちょうどスウェーデンと似たような数字です。

ちなみに日本のコロナ死者は百万人あたり146人世界平均669人を大きく下回っています。

このランキングもペルーの首位こそ変わっていませんが、いつの間にか東欧勢が上位を占めるようになりましたね。

[図表4:百万人あたりコロナ死者、地域別ランキング]
https://www.worldometers.info/coronavirus/

1 Peru 2,232,749 201,071 66,419 5,981
2 Bulgaria 688,628 28,043 100,165 4,079
3 Bosnia and Herzegovina 272,798 12,456 83,883 3,830
4 Montenegro 156,608 2,283 249,305 3,634
5 North Macedonia 214,676 7,528 103,048 3,614
6 Hungary 1,068,888 33,866 111,043 3,518
7 Czechia 2,110,274 32,744 196,544 3,050
8 Georgia 835,306 11,871 209,960 2,984
9 Romania 1,775,572 56,169 93,170 2,947
10 Gibraltar 7,162 98 212,667 2,910
11 Brazil 22,076,863 614,236 102,836 2,861
12 San Marino 5,790 93 170,139 2,733
20 USA 49,077,695 799,312 147,059 2,395
21 Belgium 1,701,633 26,840 145,932 2,302
27 Italy 4,994,891 133,627 82,783 2,215
29 UK 10,110,408 144,724 147,841 2,116
34 Spain 5,131,012 87,955 109,683 1,880
39 France 7,588,400 118,871 115,895 1,815
40 Portugal 1,139,810 18,405 112,242 1,812
52 Iran 6,105,101 129,549 71,403 1,515
54 South Africa 2,958,548 89,791 49,017 1,488
56 Sweden 1,198,848 15,113 117,676 1,483
61 Austria 1,132,805 12,349 124,778 1,360
73 Netherlands 2,577,446 19,272 149,955 1,121
  World 261,356,386 5,212,014 33,530 669
153 Japan 1,726,944 18,357 13,713 146


その南アフリカでオミクロン株が急速に拡がっているということは、

「デルタ株よりも感染力が強い」と想定するのが自然

かと思います。

するとたとえ重症化率が変わらないとしても、各国ともに厳しいことになるでしょう。

感染者数が増えれば医療リソースを圧迫し、死者が増えてしまうからです。

日本もデルタ株によって、8月9月には医療崩壊に陥りかけた地域がありました。



欧州ではデルタ株の感染が拡大し、オーストリアは全面ロックダウンに踏み切っています。

ドイツ・ポーランドもかなり危険で、フランス・英国・スペインなども油断できません。

すでに医療を圧迫している地域にオミクロン株が入り込んだらどうなるでしょうか。

ただでさえワクチン接種による効果は低減して行き、7か月後には抗体価が13分の1に低下するという研究もあるのにです。

これまでのワクチンや自然免疫による防御は、「オミクロン株に対して丸裸同然」という事態がありえます。

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接種7カ月で抗体価13分の1に低下 都医学総研調査
2021年11月22日 18:57
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC224OB0S1A121C2000000/
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東京都医学総合研究所は新型コロナウイルスワクチンの2回接種後の抗体濃度の推移に関する調査結果をまとめた。接種完了から7カ月程度経過すると、感染防止効果が期待できる中和抗体の濃度(抗体価)は13分の1程度に低下していた。年齢が上がるほど値が低く、3回目接種の重要性を裏付ける結果となった。

調査は3月末までに米ファイザー製ワクチンを2回接種した都立病院の医療従事者や事務職員ら1139人から採取した血清を用いた。年齢は主に20~70代。(略)
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5. しかし、先進国でどうなるかは「感染が拡大してみないとわからない」
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しかし一方で、先進国でどうなるかは「感染が拡大してみないとわからない」部分があります。

新興国にとっては恐ろしいエボラ出血熱も、先進国ではそれほど怖くなかったりします。

今でも欧米で猛威を振るっているデルタ株は、日本では「まるで消えたように」収まってしまいました。

逆に去年はほとんど被害がなかった東南アジア地域は、今年の夏に入ってからデルタ株の感染拡大で産業が止まりました。



さらにワクチン接種状況の違いもあります。

南アフリカはワクチンの2回接種率は23%。

先進国はほとんど6-7割で、日本は77%です。

すでに書いたように、ワクチンによる抗体価が急速に低下することが大きな懸念材料ではあります。

それでも少し効果が残っていれば、国全体の実効再生産数R0は全く変わってくる可能性があります。

[図表5:主要国のワクチン2回接種状況]
FullyVaccinated20211127
























その他にもHLAハプロタイプ仮説BCG仮説など、感染被害を決める要因は複数ありそうです。

生活習慣などもそうです。

どれぐらい感染が広がって、どれぐらい医療が逼迫するのかはまだわかりません。

私個人としては今のところ、「mRNAワクチンを何度も射つのはイヤだ」と考えてます。

しかしそれも他国のブースター接種の結果を見ながら、状況に応じてやることになるかもしれません。

いつものように最悪を想定しつつ、今後も調査を続けます。






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6. 金曜日は日本株が大きく下げたが、局面が進めば相対的な動きは変わってゆくはず
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金曜日の朝5:20から土曜の朝5:20にかけ、日本株先物はほとんどの国よりも大きい5.44%の下落率となりました。

世界がこれから景気後退に陥ると想定するのなら、景気循環株が多い日本株が売られるのもおかしくはありません。

しかしもっと打撃を受ける国は多いはずで、日本株が最も売られることにはならないでしょう。

また米国のように大きなコロナ被害を受けながらも株価が上昇した国もあります。



特に現在は弊社が言う「三大潮流」が強いため、コロナ被害だけでは株価や通貨の相対的な動きは読み切れません

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ワイルドインベスターズが言う三大潮流

1. ドットコムバブル型の米株上昇

2. 途中で新興国クラッシュ

3. 再ブロック化

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これらの動きに加え、オミクロン株の被害が局面を変えてゆくのでしょう。

その流れになるべく遅れないように、助言を続けてゆきます。



(終)

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【週末だけのグローバル投資】米国の分断と世界の混乱 (42)中国が仕掛ける「嗜虐ゲーム」に従う岸田政権



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第612号 米国の分断と世界の混乱 (42)中国が仕掛ける「嗜虐ゲーム」に従う岸田政権





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岸田政権が「親中すぎる」と責められています。

たとえば外国人就労拡大や留学生への給付金を打ち出し、保守層は首をひねりました。

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また林外相と王毅外相との会談では、「関係改善」で合意して舐められています。

王毅氏は「日本は台湾問題で一線越えてはならない」と命令。

その数日後、中国軍艦が屋久島の領海に侵入しました。

また北京冬季五輪に米英豪が外交ボイコットを検討する中で、「日本はちゃんと俺を支持しろよ」と命令されました。

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これは「いやがる相手にどれだけ無茶を呑ませるか」の嗜虐ゲーム

「俺たち友達だよな?」と確認した直後に、殴ったりパンを買いに行かせるいじめと同じです。

このような態度であれば、菅(すが)首相のように地方選で負けまくりそうだと私は考えます。

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逆に意外だったのはドイツの新政権。

社民・緑の党・自民のシンボルカラーがそれぞれ赤・緑・黄色なので「信号政権」と呼ばれているそうです。

その合意文に中国の人権弾圧や台湾などの関して10回も言及し、中国政府が警戒を強めているとのこと。

「どうせ左派だから親中派だろう」と思っていましたが、思ったより厳しい態度で意外でした。

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ちなみに左派や共産主義国家同士は意外と仲間割れしやすい性質があります。

冷戦時代の中国は、米国側に味方してソ連を倒しました。

中国と北朝鮮もかつては「戦友」でしたが、今は仲が悪かったりします。

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昔の話ですがアルバニア共産党は戦後、同じ共産圏のユーゴスラヴィアと断交しました。

その後は中国共産党とも断絶し鎖国しました(1978年)。

またルーマニアや北朝鮮も批判しています。

彼らはわずかな意見の違いが全面戦争に発展するのです。

それと同じロジックで、バイデン一家は親中であっても

強権的支配を好むバイデン政権は反中になりえる

と思います。

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今週はバイデン政権が主導して、米日印中韓などが5000万バレルの協調備蓄放出を行いました。

しかしそのうち3200万バレルは「買い戻す」と言っているので効果は薄かったです。

また産油国はそれに先立ち、「そんなことするなら増産をやめる」と言っていました。

効果が薄いどころが逆効果になりそうな政策で、単に市場を混乱させただけに見えます。

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今回のエネルギー価格高騰に対し、産油国は

「知らんがな」

と思っているのではないかと私は考えます。

なぜならばコロナからの景気回復のほかに、欧米主導の「脱炭素運動」があるからです。

欧米の活動家たちは化石燃料を悪者にして、ガソリン車や石炭発電の根絶をブチ上げました。

バイデン政権は発足と同時にパイプライン建設を差し止めました。

そして案の定、欧州諸国は電気が足らずにLNGを高値買い。

今更どのツラ下げて「増産しろ」と産油国に頼むのでしょうか。

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産油国としては

「もう投資もしないだろうし石油も買わなくなるなら、高く売ってやろう」

と考えているかもしれません。

そもそも中東諸国は、オバマ・バイデン政権を好んでいないでしょう。

オバマ政権はアラブの春で親米独裁国家まで潰し、百万単位の難民を生み出したわけですから。

その時副大統領だったバイデン氏も同様です。

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彼らがこれまで何をやってきたのかを知っている人は、欧米諸国の「自滅」を冷ややかに見ていることと思います。

「とても助ける気にはなれない」というのが正直なところかもしれません。

しかし今後のことも考えて、黙っているだけなのです。



(終)




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【公開用アップデート概略】
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1. 産油国は原油高を「知らんがな」と思ってそう
2. 岸田政権、さっそく中国嗜虐ゲームの的に
3. さらに調子に乗る環境人権ビジネス

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関連リンク
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トルコリラ、1日で一時15%下落 大統領発言で
2021年11月23日 23:55 (2021年11月24日 3:42更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR233XI0T21C21A1000000/

南アで新たな変異株を検出 「これまでで最も激しい変異」
3時間前
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-59413580

ガソリン価格推移 [ レギュラー ] [ 最近3ヶ月 ]
http://gogo.gs/chart/

米国や日本など石油備蓄放出へ-主要消費国が原油高に協調対応
2021年11月23日 23:47 JST 更新日時 2021年11月24日 3:38 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-23/R30YF7T1UM0W01?srnd=cojp-v2

OPECプラスが警告、消費国の備蓄放出には対応する公算大
2021年11月23日 1:05 JST 更新日時 2021年11月23日 4:12 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-22/R2ZC7IDWRGG201?srnd=cojp-v2

中国で配給切符復活、石炭危機終わらず-毛時代連想とネットざわつく
2021年11月25日 19:19 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-25/R34ED6T1UM0W01?srnd=cojp-v2

中国、“電力難”に「白旗あげる」…10月に「オーストラリア産石炭」の輸入を再開
2021/11/24 12:07配信
https://s.wowkorea.jp/news/read/324299/

岸田首相、大丈夫か!? 「外国人就労拡大」急浮上で“移民解禁”大論争 欧州では治安悪化と行政負担増 門田隆将氏「衆院選で国民に問うてない」 (1/2ページ)
2021.11.21
https://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/211121/pol2111210001-s1.html

日中外相電話会談
令和3年11月18日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_000637.html

「日本は一線越えてはならない」 中国外相、台湾問題でけん制
毎日新聞 2021/11/19 11:30(最終更新 11/19 14:59) 342文字
https://mainichi.jp/articles/20211119/k00/00m/030/083000c

中国軍艦が領海侵入 4年ぶり、爆撃機周辺飛行も―防衛省
2021年11月20日00時01分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111901242

中国、外相に訪中要請
林氏「米中双方と対話」
2021年11月22日 2:00 [有料会員限定]
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77774440S1A121C2MM8000/

中国、日本に五輪支持要求 豪も外交ボイコット検討
2021年11月25日 21:03 (2021年11月25日 22:02更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA25C5Z0V21C21A1000000/

「中国は…」ドイツ連立政権の合意文に10回登場、対中政策変わるか
登録:2021-11-26 07:37 修正:2021-11-26 08:06
http://japan.hani.co.kr/arti/international/41819.html

アングル:牛のメタンガス排出削減へ、アイルランド「海藻作戦」
2021年11月22日7:20 午後3日前更新
https://jp.reuters.com/article/mehane-cow-idJPKBN2I3094

世界のメタン削減、技術で支援 牛のげっぷ抑える餌、開発加速―政府
2021年10月24日10時55分
日本では稲作が出すメタンのほうが多い
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021102300355&g=soc

「エビ・カニ・タコは感覚を有する生物」とイギリス政府が認定、生きたままゆでる行為を禁じる法案成立に向け前進
2021年11月22日 13時00分生き物
https://gigazine.net/news/20211122-lobster-octopus-crab-sentient-being/


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【週末だけのグローバル投資】米国の分断と世界の混乱 (41)米中、口先では仲直りした風だがお互い信用していない


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週末だけのグローバル投資  -生き残りの処方箋- 

第611号 米国の分断と世界の混乱 (41)米中、口先では仲直りした風だがお互い信用していない





週1回発行
                      ワイルドインベスターズ株式会社

                      関東財務局長(金商)第1173号
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先週は

「支持率急落のバイデン氏は中国に接近し、オバマ外交の悪夢が再来するリスク」

に対して注意を呼びかけました。

今週は米国バイデン氏は中国の習近平氏と、オンライン首脳会談で「協力の必要性を議論」。

そしてすかさず中国CCTVは「米国は台湾独立を認めないと言った」と勝手に発表されました。

米国は「台湾への態度は変わっていない」と弁明しましたが、またもや中国に「会談したこと自体」を利用されています。

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このようなことは、特に中国・韓国・北朝鮮などの中華文明と会う時は注意しなくてはなりません。

彼らの希望を「決定事項」として勝手に発表されて
しまうからです。

日本は過去、何度もこの手に嵌められて煮え湯を飲まされてきました。

だから特に用がない限り、会う必要はないのです。

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この報道だけ見ると、中国はうまくやっているようにも見えます。

米国の矛先を中国ではなく、ロシアや環境問題にそらすことに成功しつつあるかのように見えます。

親中派の大御所であるキッシンジャー氏は、さっそく「米中首脳会談、衝突回避に向けた良いスタート」と歓迎しました。

米国は原油価格を抑え込むため備蓄放出を日中韓に要請しましたが、前向きな返事をしたのは中国だけでした。

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しかし一方、米国は冬季北京五輪を外交ボイコットすることを決定しました。

「選手団は送って競技を行うが、政治家は送らず社交や外交はしない」という意味です。

表面上は仲良くしつつ中国には行きたがらないのですから、米国がどう思っているかは明らかです。

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そして中国も外国技術を排除して国産と置き換える方針を固めています。

これは旧ソ連技術団を追い出して、大躍進を招いたことを彷彿とさせます。

「お前にもう用はない」と外国人を追い出したあと、どうにもならなくなって経済が崩壊するのです。

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これらの事象を見ると米中は、口先では仲直りしたふりをしながら再ブロック化は止まらないようです。

それぞれが経済圏を構築するのであれば、先に崩壊するのは中国でしょう。

独裁国家の行き着く先は、14年で米ドルに対して約10分の1になったトルコリラが示しています。

トルコへの投資が危ういことを、私はすでに5年以上前の2016年に指摘していました。

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オバマ政権の大失態。「逆トルコ革命」で世界は大混乱へ
2016年07月20日11:20
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51212421.html
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一般論として、言論の自由がなく情報や分析が広がらない独裁国家は投資家の天敵です。

くれぐれも今、

中国文化圏に投資するのはやめて

ください。

下がった時がチャンスと思って投資したら、逃げられなくなってしまう可能性が高いのです。




(終)



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参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
このメルマガに関連したチャートが貼り付けてあります。
会員サイトではさらに盛りだくさんのチャート集があります。


 2021年11月19日16:01
気になるチャート20211119
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51279179.html

 2021年11月13日08:0
【週末だけのグローバル投資】米国の分断と世界の混乱 (40)支持率急落のバイデン氏は中国に接近。オバマ外交の悪夢再来か。
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51279097.html


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気になるチャート20211119


今週はインフレ懸念やテーパリング前倒しの観測が続き、ドル高となりました。

特にトルコリラがさらに急落し、14年前の対ドルレートから10分の1近い安値となりました。

もちろんトルコリラの高金利は魅力ですが、それでは全くカバーできないほどの値下がりです。

エルドアン大統領の「逆トルコ革命」から5年以上が経過し、独裁の弊害が隠せなくなってきたように思えます。
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2016年07月20日11:20
オバマ政権の大失態。「逆トルコ革命」で世界は大混乱へ
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51212421.html
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