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週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第452号 中国を米金融市場から締め出すか? (4)運用規律と受託者責任。やはり中国株はグローバル指数から排除される
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
関東財務局長(金商)第1173号
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これは会員さん向けメール
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投資戦略アップデート(20191025)[特別] 運用規律と受託者責任 - やはり中国株はグローバル指数から排除される
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の公共性が高いと判断し、簡略化して公開するものです。
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中国企業に対する投資資金流入制限策について今のところ米国政府は否定しています。
しかしやはり、業界では対応を始めているようです。
下の記事では「年金などはETFやインデックス運用を行っているので、米国民は知らぬうちに株主になっている」と指摘しています。
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アングル:米公的年金基金、制裁対象の中国監視カメラ企業に投資
Reuters 2019年10月20日 / 08:51
https://jp.reuters.com/article/us-pensions-hikvision-idJPKBN1WV0CR
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米国で最も規模が大きい公的年金基金の幾つかが、米政府の制裁対象になった中国の監視カメラメーカーに投資していたことが分かった。
トランプ政権は先週、中国が新疆ウイグル自治区の少数民族を弾圧していると批判し、関与しているとみられる監視カメラ世界最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)002415.SZなど8社を、商務省が輸出規制を課す「エンティティー・リスト」に追加した。
カルスターズは、入手可能な最新のデータである昨年6月末時点で、直接もしくは上場投資信託(ETF)を通じてハイクビジョン株435万株を保有していた。金額にすると2400万ドル相当。
ニューヨーク州教職員退職年金基金も今年6月末にハイクビジョン株8万1802株を保有していたことが開示資料で判明している。保有規模は昨年末の2万6402株から増加した。
同基金の広報担当者は、主として運用指針としているMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)(米国除く)に連動するパッシブ運用型資産のウエート調整によってハイクビジョンを保有する形になったと説明している。(略)
このほかフロリダ州職員退職年金基金(FRS)も、今年6月末段階でハイクビジョン株180万株を保有。広報担当者は、「全ての規制と受託者義務で定められた要件を満たすための問題に関して」、外部の運用担当者と緊密に協議しているところだと述べた。
リスク管理専門家によると、こうした公務員や教職員の受け取る年金が、制裁対象の中国企業に振り向けられるような運用規律の緩みについて、米政府当局や米国民が懸念を抱くのは間違いない。
ワシントンに拠点を置くリスクコンサルティング会社RWRアドバイザリー・グループのロジャー・ロビンソン社長は、これらの企業がインデックスファンドに採用されているので、多くの米国民は知らないうちに株主になってしまっていると指摘。
指数算出会社が企業の詳しい調査をほとんど、あるいはまったく行わず、安全保障、人権といった分野で情報開示を怠る形で銘柄を大量に組み入れ、米国の投資家の資産に流れ込んでいると警鐘を鳴らした。
MSCI(MSCI.N)の場合は昨年、新興国市場指数にハイクビジョンを追加採用した。MSCIはコメントを拒否した。
ハイクビジョンとともに輸出禁止対象になった音声認識技術を手掛ける科大訊飛(アイフライテック)(002230.SZ)も、フロリダ州やニューヨーク州の公的年金とカルスターズ、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)に保有されていた。それぞれ直近の公表データが示しており、いずれもiシェアーズMSCI新興国市場ETFを通じた間接的な保有だ。
ブラックロック(BLK.N)傘下のiシェアーズはコメントを拒否した。
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これはほぼ、弊社が想定した通り。
「年金が制裁対象の中国企業に振り向けられるような『運用規律の緩み』について、米政府当局や米国民が懸念を抱くのは間違いない」
という表現が、特に運用業界らしいと思います。
つまり「このままでは米政府からも顧客からも『受託者責任』を問われるぞ!」と危機感を持っているのです。
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運用業界には、いくつかキーになる用語があります。たとえば以下のようなものです。
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- 法令遵守(コンプライアンス Compliance)
- 規律(ディシプリン Discipline)
- 受託者責任(フィデューシャリー・デューティー Fiduciary duty)
- 倫理(エシックス Ethics)
運用会社はこれらが守られることがわかって、初めて他人の資金を預かることができます。
運用手法やリターンがどうだという以前の「前提条件」なのです。
逆に言えば「規律が緩んでいて倫理に問題があり、法令や受託者責任が守れていない」となればもうアウト。
多数の顧客から訴訟を受けることになり、当局からライセンスを取り上げられることもあります。
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指数会社やETF運用会社がコメントを拒否するのも当然でしょう。
『指数算出会社が企業の詳しい調査をほとんど、あるいはまったく行わず、
安全保障、人権といった分野で情報開示を怠る形で銘柄を大量に組み入れ、
米国の投資家の資産に流れ込んでいると警鐘を鳴らした。』
なんて言われても、これまでそんなことは問題にされたことはなかったのです。
そもそも「指数算出会社が企業調査をする」だなんて、インデックス運用の定義と矛盾しています。
調査するだけで巨額のコストがかかりますし、それで銘柄を選別すればアクティブ運用になってしまうからです。
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しかし今は「米中冷戦による再ブロック化」が進行しつつあり、「株価指数に国家が介入する」という極めて例外的な事態が起きようとしています。
これに対する現実的な対応は、「中国株をグローバル指数から排除する」以外に考えられません。
そうしないとETFや指数算出会社は、米国の年金という大口顧客を失ってしまうからです。
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このようなことは水面下で対応を協議してから一斉に動かないと、余計な混乱を招いてしまいます。
『外部の運用担当者と緊密に協議』というのは、そういう意味でしょう。
しかしこのような記事が出ること自体、話が着々と進んでいると考えるべきです。
「近々、年金や株価指数が大きく動くような発表がなされはず」
それを予測して、早めに準備するのが吉と考えます。
(終)
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