ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2017年04月

トランプ外交の転換点 (3)同盟・派閥・軍閥の内紛を誘う



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第314号 トランプ外交の転換点 (3)同盟・派閥・軍閥の内紛を誘う

週1回発行
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4月29日未明、ふたたび北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。

結果は失敗とのことですが、今回もわざと自爆させたのでしょう。

それに対して東京メトロ(地下鉄)が一時運転を見合わせたのは驚きました。

危機意識が民間にも広がってきており、それぞれ対応を考えているということだと思います。

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情報が出ないとか、対応が遅いと焦らないでください。

相手はこちらの検知・対応スピードや混乱ぶりを観察しています。

機密情報である空母の位置を探って相手に知らせるスパイもいます。

こちら側もそれを悟られないよう、偽情報を流したり知らないふりをします。

今のところ日本政府は良くやっていると感じます。

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さて、米国が「待ちの戦略」を取っているもうひとつの理由は「敵の内部分裂狙い」です。

北朝鮮と親密な国にもそれぞれの事情があり、一枚岩というわけには行きません。

それらに対して踏み絵を迫ることで、不協和音を生み出そうとしているのです。

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北朝鮮による4月16日の弾道ミサイルを発射について、国連で北朝鮮非難決議を出そうとしました。

このとき「中国は賛成し、ロシアは反対した」とのこと。

反米諸国を支援することが多い中国とロシアの間にも、温度差が生じてきたということです。

そして北朝鮮が中国に対し、さらなる不信感を募らせたことは間違いありません。

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実のところ、今の北朝鮮は習近平政権にとって厄介な相手です。

親中派を粛清し、核で中国を脅すようになったからです。

しかし習近平と対立関係にある上海閥や、北京と対立する北部戦区(旧瀋陽軍区)は北朝鮮の「盟友」です。

北朝鮮を保護するのか切り捨てるのかで、中国の派閥・軍閥が内輪揉めを始めます。

米国はそれを誘っているのだと思います。

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米国が内部分裂を誘っている大きな理由のひとつは、中国と北朝鮮との間に結ばれた「中朝友好協力相互援助条約」です。

この第二条に「参戦条項」というものがあります。

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第二条  両締約国は,共同ですべての措置を執りいずれの一方の締約国に対するいかなる国の侵略をも防止する。
いずれか一方の締約国がいずれかの国又は同盟国家群から武力攻撃を受けて,
それによって戦争状態に陥つたときは他方の締約国は,直ちに全力をあげて軍事上その他の援助を与える。(参戦条項)
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北朝鮮と中国の条約上の結びつきは強く、簡単に見捨てるわけにはいきません。

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それに対し、ロシア・シリア友好協力条約第6条についてロシアは
「シリアが侵略された場合でもロシアが軍事支援する義務はない」と回答しているようです。

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Russia Not Obliged to Fight on Side of Syria - FM Spokesman
スプートニク 17:18 02.03.2012
https://sputniknews.com/world/20120302171691343/
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米国はシリアに対していきなりミサイル攻撃をしましたが、ロシア自身が「反撃しない」というサインを出していたからです。

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しかしこの「参戦条項」を巡って、中国内部も揺らいでいます。

北朝鮮の瀬戸際外交のとばっちりで米国との戦争に巻き込まれたくはありません。

「今回の件で参戦条項は無効だろ」と言い出す人が出てきています。

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米国務長官と中国高官が電話会談 中国では「参戦条項」無効論も
産経新聞 2017.4.16
http://www.sankei.com/world/news/170416/wor1704160052-n1.html

(略)また中国では、中朝友好協力相互援助条約の「参戦条項」の無効を主張する声も上がっている。
「一方の国が戦争状態に陥った場合、他方の国は全力で軍事援助を与える」と規定した第2条に従えば、
北朝鮮が米国と開戦した場合、中国は軍事援助の義務がある。

しかし、同時に第1条は「両国は世界平和を守るためあらゆる努力を払う」と規定。
北京の軍事専門家、李傑氏らは香港紙で「北朝鮮の核開発はこれに違反している」として、
中国にも援助義務はないとの主張を展開した。中国側が北朝鮮を牽制した可能性もある。
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逆に契約文化の米国にしてみれば、この中朝友好協力相互援助条約が残っているのは気持ち悪いと感じるはず。

中国のように「条約は相手に守らせるもので自分は守らなくても良い」という文化は、米国にはないからです。

条約自体を破棄させるか、少なくとも支援しないという宣言・確約が欲しいところでしょう。

順調にその方向に進んではいるものの、もうひと押しというところです。




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気になるチャート20170428


仏大統領の決選投票がマカロン氏とルペン氏になったことでユーロ崩壊の懸念が後退した。

北朝鮮は小康状態だが、米国の「待ちの戦略」によって外堀が埋められつつある。

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フランス大統領選第一回投票の結果、メランション氏が脱落。

ルペン対メランションの「反EUコンビ」による決選投票は消えた。

それを好感してユーロが急反発。その陰に隠れてドル高円安が進んだ。


LineChartMajorCcyUSD1f1_20170428



























懸念材料は数々あれど、おおむね株価は堅調。

米企業業績も好調だ。

LineChartMajorEq1f1_20170428



























ドル高の割に新興国株も底堅い。

良い材料はあまりないと思うのだが・・・。

LineChartMajorEqvsSPX1f1_20170428



























米セクターでは情報技術や一般消費財が好調。


LineChartSP10vsSPX1f1_20170428



























コモディティはやや軟調。

それでも資源国・新興国株が相対的に強いことに違和感を覚える。

LineChartCmdtyIDX1f1_20170428

トランプ外交の転換点 (2)米国「待ちの戦略」の真意


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第313号 トランプ外交の転換点 (2)米国「待ちの戦略」の真意

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北朝鮮情勢は小康状態にあります。

米国は空母打撃群を集結させるとアナウンスし、核実験をストップさせました。

そして

「中国が最大限努力してくれている」

「そんな中国に対し、為替操作国に認定できるはずがない」

などと、中国に対してしつこいぐらい「褒め殺し」「ムチャ振り」を繰り返しています。

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この意図はいったい何なのでしょうか?

それはズバリ「責任の明確化」と「敵の内部分裂狙い」です。

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北朝鮮の核開発を阻止する試みは、1990年代から行われていました。

米国・中国・ロシア・日本・韓国+北朝鮮を交えた「6者協議(6か国協議)」などが行われてきました。

「北朝鮮を動かすには、中国にお願いするしかない」

マスメディアは中国の影響力を喧伝し、米中二か国(G2)時代を演出しました。

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しかし合意はほとんど守られませんでした。

結局は北朝鮮に技術的・経済的援助を与え、20年以上の時間を与えて、核開発を助けただけ。

特に中国は誇大な影響力を持っている振りを続け、アジアの盟主の顔をしながら手をこまねいてきました。

ここまで問題を大きくしたのは誰なのか?

「それは中国なのだから、責任取れよ」と米国は言っているのです。

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これに対し、中国は全力で「逃げ」の構えです。

「中国は半島核問題の火つけ役でもないし、問題発生に関わるキープレーヤーでもない」

と発言しました。

「オレは関係ねえだろ」

というわけです。

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20年前であれば中国は北朝鮮に「ある程度」、言うことを聞かせることができました。

しかし時が経ち、いまや中国と北朝鮮は潜在敵国の間柄になっています。

影響力は皆無あるいはマイナスなのです。

「北朝鮮を動かすには、中国にお願いするしかない」と言ってきた人々も、今では知らぬふりを決め込んでいます。

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米軍がその気になれば、北朝鮮に対して爆撃でもミサイル攻撃でもすぐに行えます。

しかしここはあえて待つことで、副次的な効果が得られます。

それは反米国同士や、その国内の内部分裂です。

すでにその効果は出始めていますが、もう少し「根回し」して固めたいところ。

トランプ政権が狙う「本丸」は、北朝鮮ではないのです。



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トランプ外交の転換点 (1)緊迫する北朝鮮情勢



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第312号 トランプ外交の転換点 (1)緊迫する北朝鮮情勢

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北朝鮮情勢が緊迫しています。

核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し、米国は「先制攻撃も辞さず」と空母打撃群を派遣しました。

4月15日は金日成生誕記念日であり、それに合わせて核実験が行われるとの観測がありました。

結果として核実験やミサイル発射は行われませんでしたが、いまだ緊張状態にあることは変わりありません。

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実のところ弊社は、北朝鮮に対する先制攻撃論が米議会で盛り上がっても本気にしていませんでした。

慰安婦合意不履行を不満として日本に帰国していた駐韓大使が4月4日に韓国に帰任しても、「おや?」という程度でした。

4月5日の北朝鮮ミサイル発射に対しティラーソン米国務長官が「もうコメントはない」と発言しても、スルーと同じ意味だと思っていました。

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4月7日、米軍がロシアに通告することなくシリアをミサイル攻撃しました。

このときは正直、「またかよ」と失望しました。

「米ロ対立が深刻化し、その間に中国(と北朝鮮)が漁夫の利を得る」という従来のパターンに陥ると思いました。

これは中国にとって最も有利な構図で、冷戦時代からずっと米国はそちらに誘導されて来たからです。

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そこで会員さんにはレポートやメールで

「トランプ政権内で『親ロ反中』勢力が力を失い、米ロ対立を煽られそう」

「また中東で火をつけられて、中国や北朝鮮については後回しにされる従来のパターン」

「これは中国や北朝鮮にとってうれしい話であり、日本にとっては歓迎できない動き」

と伝えました。

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しかし今回は違いました。

トランプ政権はすぐさま空母打撃群を朝鮮半島に派遣しました。
2017.4.9 10:02 産経
http://www.sankei.com/world/news/170409/wor1704090012-n1.html

ティラーソン米国務長官が「シリア攻撃は北朝鮮への警告も含む」と発言しました。
2017.4.10 07:01 産経
http://www.sankei.com/world/news/170410/wor1704100017-n1.html

トランプ大統領は米中首脳会談で北朝鮮情勢を協議し、習近平主席に対し「あんたがやらなければ俺がやる」と述べたことを明かにしました。

口だけだったオバマ前大統領とは違い、行動を伴った決意表明です。

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この時点で弊社は認識を改め、会員さんに投資戦略メールを出しました。

「単なるポーズであっても、日本にとって良い方向に持ち直した感じです。」

「長期的にはかなりの朗報であり、短期的には市場が大混乱する可能性があると準備しておきます。」

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今回集結した米軍が、何もせずに帰ることはないでしょう。

なぜなら彼らが帰った瞬間に北朝鮮が核実験やミサイル発射を再開する可能性が高いからです。

「米帝は我々に恐れをなして逃げ出した」ぐらいのことは言うはず。

それでは20年以上も騙され、おちょくられ続けた「六か国協議(六者会合)」の繰り返しになります。

少なくともミサイル攻撃などを行って撤収し、北朝鮮や中国が泣きついてから交渉開始と考えます。

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北朝鮮が「交渉に応じる」と歩み寄っても、中国が「平和的解決を」と提言しても、トランプ大統領は意に介しませんでした。

そうやって時間稼ぎをされて、核やミサイル開発を進められ南沙諸島に基地を作られた苦い経験があるからです。

トランプ大統領がマクマスター氏を起用している限り、世界は安定化に向かうと予想します。






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