ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2015年11月

スタグフ円安の足音 (5)根本原因は何も解決していない


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第243号 スタグフ円安の足音 (5)根本原因は何も解決していない

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いつもありがとうございます。

拙著「投資と税金篇2016」が今週、アマゾンKindle有償版で一時6位にランキングされたそうです。

これを励みに、いっそう質の高い情報を提供します。



また、内容の一部に誤りがあったのでここで訂正させていただきます。

「投資と税金篇2016」訂正とお詫び MMFをNISAに組み入れることはできません

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2期連続マイナス成長=景気後退という定義にもかかわらず、日本政府は「景気は回復基調にある」と述べています。

ただこれは完全な間違いと言うわけではありません。

現状は「名目経済成長が年1.9%、インフレが年2.0%。差し引きで実質経済成長は-0.1%」という状態。

名目的には成長しているので、ウソではないのです。

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そして「アベノミクス前よりも後の方が良かった」というのも、前回書いた通り。

その証拠に、雇用環境が良くなっています。

税収は増え、借金の実質価値は減っています。

実質経済成長がマイナスでも、全体の暮らし向きは良くなっているはず。

デフレ下で「名目マイナス成長。実質プラス成長」より、インフレ下で「名目プラス成長。実質マイナス成長」のほうがいくらかマシなのです。

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それでも難癖をつけたがる人々は、物価が上がったことに不平を言います。

安倍政権を攻撃したい人々が大騒ぎします。

職が安定している人や自分で稼いでいない人は、なんとなく「そうなのか」と同調します。

日本全体としては明らかに良くなっているにもかかわらず、です。

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もちろん、「名目も実質もプラス成長」できるに越したことはありません。

しかし消費税を続ける限り消費は伸びず、それはますます困難になるでしょう。

「実質成長がプラスになるのはデフレに陥った時だけ」になってしまうかもしれません。

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現状に危機感を抱くとすれば、「この状態も長く続かない」ということです。

デフレより多少は時間を稼げますが、スタグフも「充分に詰んで」ます。

時間稼ぎとして多少マシというだけで、根本解決には向かっていないのです。

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経済上の問題は、長期的には生産性の向上で解決するしかありません。

そのためには教育や規制を再構築することが必要かもしれません。

産業の国家依存やピンハネ構造を改める必要があるかもしれません。

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しかし根本原因に手をつけないまま徴税とバラマキを強化しても、末端から壊死してゆくだけです。

「自分さえ助かればどうでもいい」「生活が苦しい奴らは自己責任」と考えているうちに、中枢まで腐ってきます。

中間層は消失し、産業が海外に流れ、人材を育てられない国になります。

上級国民が危機感を覚える頃にはすっかり手遅れになっていることでしょう。

スタグフ円安の気配が強まるにつれ、時間切れが迫っていると感じます。



(終)


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気になるチャート20151127 中東混迷も株価は堅調


パリでのテロ、フランスやロシアによるシリア空爆、トルコによるロシア機撃墜など、中東がきな臭さを増している。 

しかし株価はわかりやすい底打ちをし、堅調に推移した。 


LineChartMajorEq1f1_20151127 






























MSCIとの相対株価を見ると、先進国が堅調で新興国が弱い。

世界情勢の混迷は新興国や資源国にダメージを与える。

LineChartMajorEqvsMXWO1f1_20151127

 



























米SP500との相対株価はおおむね右肩下がり。

つまり「ブル本流」ということ。


LineChartMajorEqvsSPX1f1_20151127 





























通貨はユーロが安い。

米ドルは利上げが控えているはずだが、むしろ資源国通貨の方が強いように見える。

LineChartMajorCcyJPY1f1_20151127































コモディティは下げ止まったが、反発局面に入ったとはまだ言えない。


LineChartCmdtyIDX1f1_20151127

 

「投資と税金篇2016」訂正とお詫び MMFをNISAに組み入れることはできません

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いつもありがとうございます。

拙著「投資と税金篇2016」が今週、アマゾンKindle有償版で一時6位にランキングされたそうです(この記事を書いた時点で17位ぐらい)。

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ある読者さんから以下のような質問がありました。

「第1章第1節『NISAの悲劇』の部分で、MMFが選択肢に入っているのは何故ですか? 現状のNISAでMMFは組み入れられないはずですが」

 

まずこれに関して、私の勘違いであったことをお詫びします。

MMFをNISAに組み入れることはできません。

ではなぜこんなことを書いたかというと、実は「ある証券会社が公社債投信でNISA残高を増やしている」と聞いたからです。

このとき私は頭の中で「MMFを含む公社債投信もNISAとして投資できる」と解釈し、それきり何の疑問も持たなかったのです。

しかしおそらくそれは「税法上は株式投信に分類されるが、中身は債券にしか投資しない(おそらく通貨ヘッジ付きの)低リスク投信」のことだったのでしょう。

本にもそのように書いて、MMFとは別の商品にすべきでした。

ここで訂正させていただきます。

[参考]
大和投信 公社債投資信託



ちなみに「2016年から公社債投信もNISA対象になる」と書いてあるウェブサイトをいくつか発見しました。

しかし財務省や国税庁のウェブサイトを確認しても、そのような予定はありません。

「債券税制が株と一体化するのだからNISAに入れられるようにして」という意見と、「債券(投信)にカネが流れたのではNISAの意味がない」という意見がせめぎ合っているようです。

私の意見としては、MMFや債券投信も非課税にするなら英国ISAのように「預金型」として、「株式型」とは別枠になる可能性が高いのではないかと思います。

まずはお知らせまで。 

投資戦略動画(公開用)20151122 弱気材料が出て上がるときは

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スタグフ円安の足音 (4)アベノミクス前と後ではどちらがマシか


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第242号 スタグフ円安の足音 (4)アベノミクス前と後ではどちらがマシか

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2015年第3四半期(7-9月)のGDPが発表されました。

実質成長率は前期比-0.2%(前年同期比-0.8%)。

そしてGDPデフレータは+2.0%。

2期連続のマイナス成長ですからリセッション(景気後退ということになります)。

そしてインフレ下のマイナス成長ですから、スタグフレーションでもあります。

「これはイカンな」と思います。

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最近ネットで、「アベノミクス前の方が良かった」と書き込む人が目立ちます。

職や給料が安定している立場の人に限れば、「自分の暮らし向き」の点でそう思うかもしれません。

しかし日本全体を見て、今より良かったということはありません。

アベノミクス前には円高デフレでいくつもの大企業が潰れかけ、国内に資金が回りませんでした。

あのまま行けばさらに悲惨なことになっていたのです。

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「アベノミクス前の方が良かった」という人の根拠のひとつは「実質成長率がプラスだったから」

というものです。

実はデフレ下ではプラス成長は珍しくありません。

名目経済成長がマイナスでも、物価がそれ以上に下がるので実質成長はプラスになるからです。

つまり「デフレ+実質プラス成長」のほうが良かったという人が、一定数いるわけです。

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しかしデフレは民間の体力を急速に削ります。

経済規模は縮小していますので、体力のない小さな企業はバタバタ潰れます。

給料が下がり、企業が潰れ、失業が増え、税収が減り、国の借金が増えます。

国は支出をカットし、それがまた民間の所得を引き下げる恐怖のスパイラルが続きます。

ただ職や給料が安定している立場の人は、その「終わりなき恐怖」を感じにくいかもしれません。

システムの問題に気が付かず「失業したやつの努力不足」「自己責任」で済ませてしまいます。

そして最後は大企業や公務員も巻き込んだ大クラッシュとなります。

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それに対し「インフレ+実質マイナス成長」はいくらかマシです。

名目成長がプラスであることが多いので、企業所得は増えるからです。

カネが回るので、キャッシュフローが改善します。

企業は何とか延命し、税収は何とか増え、国の借金が増えるスピードが鈍ります。

ただ給料はなかなか増えないので実質所得は伸びません。

これも時間はかかりますが、やはり最後は大企業や公務員も巻き込んだ大クラッシュとなります。

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「デフレ+実質プラス成長」は急速に死へと至る病。

「インフレ+実質マイナス成長」は緩慢な衰弱死。

どちらがマシかと言われたら、それは後者です。

アベノミクス前よりも、後のほうがかなり良いのです。

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ただ、アベノミクスが失敗しつつあることは事実です。

その理由は「消費増税という超絶デフレ政策を行ってしまったから」。

せっかくインフレにして貯金に罰金をかけたのに、消費にそれ以上の罰金をかけたのではカネが回るはずがありません。

口ではデフレ脱却をうたいながら、やったことは正反対だったのです。

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異次元緩和による時間稼ぎは、消費税で台無しになりました。

これは弊社を含め、多くの経済学者があらかじめ懸念した通りです。

「努力不足」「自己責任」と転嫁して済む問題ではなく、政策通りの結果を得ただけ。

何も不思議ではありません。



(続く)


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