ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2015年08月

中国バブル崩壊のインパクト(8) 「世界経済は中国次第」は政治スローガン



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第226号 中国バブル崩壊のインパクト(8) 「世界経済は中国次第」は政治スローガン

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嵐のような急落が過ぎ去り、市場は落ち着きを取り戻しています。

コモディティや新興国はかなり強固な底打ちに見え、当面は買戻しが主導するでしょう。

ここから「暴落の秋」に入るので油断はできませんが、新興国連鎖危機は来年以降に持ち越すかもしれません。

まるでリーマンショック半年前の2008年3月、ベアスターンズ破綻で底を打ち「危機は去った」と安堵したときのようです。

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今回の下落で注目しておきたいのは、

1. 新興国の株と通貨
2. コモディティ価格 
3. クレジットスプレッド

です。

これらが新興国の苦境や、世界全体の経済・金融環境を良く示します。

「当面は買戻し主導」と考えるのは、それらが(完全ではないものの)強固な底打ちをしたのではないかと考えるからです。

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ところで今回の下落に関し、「世界の経済は中国次第」と解説する人がいます。

私はそれに賛成できません。

今回の下落の原因の一部は中国にありますが、それがすべてではありません。

そして中国株や中国経済をなんとかすれば、新興国連鎖危機が止まるわけではありません。

さらに中国経済の崩壊を、誰かが止められるわけではありません。

他の市場とは関係なく、中国株はマイペースに下落を続けるでしょう。

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今回の底打ちは

1 日本株・ドル円
2 欧州株
3 BRICs以外の新興国
4 米国
5 中国株その他

の順でした。


面白いのは「3 BRICs以外の新興国」が米国やBRICsよりも早く下げ率が縮小したことです。

ずっと下がり続けていたので、売りが枯渇したのでしょう。

今回は底打ち前に、弊社が言う「本流」から「逆流」に移る動きがあったということです。

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しかし香港株は8月25日に利下げしても下げ止まらず、米国株の連騰を見た8月27日にようやく上がりました。

そして翌日28日は他国が大きく上がる中で1%以上のマイナスとなっています。

中国株はせいぜい他国の後追いで、中国株が下がっても他市場は上がるということです。

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「中国は大国。だから特別に尊重するように」

と、ことあるごとに言いたがる人が多いことは知っています。

影響が大きいと思われたら、援助されることがあるからです(Too big to fail)。

また中国政府や中華文面自体が、自国の存在感を実態以上に大きく見せたがる傾向があります。

中国を礼賛する人々が「世界経済は中国次第」と説明するのは「毛沢東万歳」のような政治スローガンに過ぎません。

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しかしそれを信じることは、「天動説」を信じるぐらいの誤りとなります。

世界経済の「太陽」は米国。

「惑星」にあたるものが日本や欧州。

「衛星」にあたるのは新興国。

BRICsは大きくなったといっても、すべて合わせても惑星に入れない冥王星よりも小さな存在です。

衛星であるBRICsが輝くのは、太陽である米国の光が反射したに過ぎません。

「中国が最大の要因」としてしまえば、原因と結果を取り違えることになります。

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香港株や香港ドルを除くと中国経済は、みなが考えるより小さな存在です。

上海や深センの株式市場は、仮想カジノに過ぎません。

それが10倍になっても消滅しても、一部の人以外さほど影響はないでしょう。

(ビッドコインの取引所が消滅して、何か影響があったでしょうか?)

だからこそ中国の高官は「中国株や人民元という仮想カジノのチップ」を「先進国の資産」に替えようとしているのです。

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むしろ中国の存在が大きいのは、政治や軍事の分野です。

世界経済の崩壊を防ぐと称して中国を支援すれば、中国政府は「オレたちは世界の弱みを握っている」と勘違いするでしょう。

それは厄介な政治的・軍事的問題を引き起こします。

中国は崩壊するがままにさせておき、他国はその悪影響を食い止めるべく自国を強化すれば良いのです。



(続く)


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気になるチャート20150828 買戻しで「ブル逆流」へ


新興国から始まったリスクオフが先進国を巻き込んだ。

米株が10%以上調整したのは久々だ。


LineChartMajorEq1f1_20150828
 



























今回の底打ちは

1 日本株・ドル円
2 欧州株
3 BRICs以外の新興国
4 米国
5 中国株その他

の順だった。

中国株は8月25日に利下げしても下げ止まらず、連日の米株上昇を見て27日にようやく上げに転じた。

「世界の株価は中国次第」という説明には無理があり、本気にすれば本質を見誤るだろう。

なぜ日本株が一番先だったのかについては、会員さん向けメールやレポートで。


LineChartMajorEqvsMXWO1f1_20150828 




 


























米国株が引け際に強烈に売られた8月25日深夜(日本時間26日早朝)、それに先立って新興国が強く買い戻された。

その前から米国株の下げよりも新興国の下げが小さくなっており、売られ過ぎからの買戻しが入る兆候はあった。

今は売りがいったん枯渇して反発局面に入り、新興国指数の上げが大きい。

株価全体が上昇しながら「米株買い+新興国売り」が損をする「ブル逆流」に入っている。

LineChartMajorEqvsSPX1f1_20150828































チャートでは見にくいが、コモディティも目先の底をつけた可能性がある。

ここが破られるとき、新興国は連鎖破綻の危機に瀕しているかも。


 

LineChartCmdtyIDX1f1_20150828






























通貨は信用収縮的なユーロ高・円高から少しだけ反転。

「米国利下げ延期」が噂されるなかでドルが買い戻されるという面白い展開になっている。

LineChartMajorCcyJPY1f1_20150828

中国バブル崩壊のインパクト(7) いずれ香港ドルも切り下げへ

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第225号 中国バブル崩壊のインパクト(7) いずれ香港ドルも切り下げへ

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人民元の切り下げは、今のところ落ち着いています。

しかし時間をかけて人民元は3分の1ほど切り下げられるでしょう。

株価や不動産価格暴落の痛みを和らげるにはそれしかありません。

「通貨価値を下げ、資産価値を上げる」先進国の政策をマネしたほうが良いことは確かです。

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それでも中国の通貨安政策は、先進国のようにうまくは行かないでしょう。

先進国であれば通貨安によって輸出ドライブがかかります。

海外からの観光客が増えます。

外貨ベースの資産は目減りしますが(ストック減)、代わりに国外からカネが集まります(フロー増)。

これによって経済を再起動するのです。

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しかし中国の場合、人民元を切り下げても輸出ドライブは限定的です。

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1 地代や人件費が上がり過ぎて、生産拠点としての魅力がなくなった

2 それは先進国も同じだが、中国企業は特許・ブランドを確立できていないので基本的に安売りしか道がない

3 日米との対立・環境汚染・人質戦略・ソースコード強要などにより外資の腰が引け、最新技術が導入しにくい
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これらの条件により、世界の工場に戻ることは当面ないでしょう。

すると人民元を切り下げても株価は上がらず、ドルベースで見た中国株の価値は縮小することになります。

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ただそれでも、切り下げないよりマシだと思います。

人民元安により借金の負担は減り、資産価値の下落にある程度ブレーキがかかるからです。

これは大企業や富裕層(=いずれも共産党幹部)の利益になります。

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では誰が困るかと言うと、一般庶民です。

人民元の価値が減れば、輸入物価上昇で生活が厳しくなります。

豚肉は年初来5割上昇との噂もあり、これはしばしば政治不安の原因となります。

金融緩和や通貨安政策は企業や富裕層を助ける政策なので、その恩恵を庶民に回さないと格差を広げるだけになります。

(これは日本の異次元緩和も同じです)

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さて、今後の注目は香港ドルです。

香港ドルはほぼ完全に米ドルに対してペッグ(固定)されており、人民元ほどの割高感はありません。
http://blog.livedoor.jp/contrarian65-wild/archives/51191775.html

しかし新興国通貨が急落する中で、香港ドルだけが米ドルと同じ価値を維持できるでしょうか?

いずれ香港ドルにも下げ圧力がかかると考えるのが自然です。

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この「予言」は外れるかもしれません。

資産価値の暴落を容認するのであれば、通貨切り下げは必要ないからです。

しかし「庶民の生活」より「(共産党幹部の)資産価値」が大事であるという仮定に立てば、いずれそうなるでしょう。

ドルベースや円ベースで見た中国の資産価値は、どのみち下がるしかないのです。



(続く)


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