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週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第212号 利上げでバブルは防げるか(1)低金利環境とイールドハンティング
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
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このシリーズでは、「利上げでバブルを防げるかどうか」について考えます。
結論を先取りすれば、「今の金融経済システムではバブル発生と崩壊は防げない」となります。
しかし重要なのはその理由です。
このメカニズムが理解できれば、たとえば「中国バブルが崩壊して先進国にバブルが起こる」ことも説明できます。
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バブルを生む原動力は何でしょうか?
ほとんどの場合、それは「継続的な低金利」です。
低金利が続くと人々は安心して資金を借り、高い運用先にそれを投入して利益を出そうとします。
「資金を安く借りて、高く運用する」
これが投資の基本です。
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このような行為は当然すぎるので、あえて名前を付ける必要すらありません。
不動産投資を行う場合、普通は借入れ金利を上回る家賃収入を期待します。
たとえば銀行などから2%で借りて、6%の収入を期待するのです。
そもそも収入より支払金利の方が高ければ投資しないでしょう。
例外として超絶不動産バブルのときは、不動産の値上がりを期待して金利を下回る家賃で買うことがあります。
しかしそれは不動産価格が上がり続けないと破綻する戦略なので、長続きしません。
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広い意味ではビジネスも同じです。
銀行は「預金を低く集めて、高い金利で貸し出し」ます。
会社は「資金を安く借りて、さらに高い利益」を目指します。
当たり前すぎて、その戦略に名前などつけません。
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しかし特定の業界の中では、それに呼び方が付けられることがあります。
金利市場では「低い短期金利」で調達して「高い長期金利」で運用することを「キャリー取引」と呼びます。
FX市場ではたとえば「金利の低い円」で調達して「金利の高い米ドル」で運用することを「円キャリー取引」と呼びます。
これらはあらかじめ金利差やスワップポイントを計算することができる金利・FXの世界だから名前がついているのでしょう。
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ところで最近、FRBのイエレン議長が「イールドハンティング」という言葉を良く使います。
これは「資金を安く借りて、高く運用する」投資行為を総称したものと考えます。
そしてイエレン議長はイールドハンティングがバブルを起こし、いずれ崩壊することを恐れていると思われます。
なぜなら「まだバブルではない」今の段階から、しきりに牽制する発言を続けているからです。
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低金利が続けばそれが当たり前となり、投資家はそれを前提にリスクの高い投資へとエスカレートします。
たとえばゼロ金利で借りられるとして、2%程度の米国債で安定的に利益を得ていたとしましょう。
しかしそれよりも、利回り4%のREITを買ったほうが高い利ザヤが取れます。
利回り6%ジャンク債を買えばもっと利益が出せます。
利回り10%のサブプライム商品を買えば、毎日が給料日です。
低金利環境とイールドハンティングによって、人々はリスクの高い投資へと誘われて行くのです。
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市場のボラティリティ(変動率)が下がることも同じ効果をもたらします。
たとえば株の価格変動が半分になれば、これまでの倍のポジションを取っても構いません。
実際にそのようなリスク管理をしている運用手法もあり、ボラティリティコントロール(ボラコン)と呼ばれています。
ベテランから見ると一発で吹き飛ぶ危うさを感じますが、そのような年寄りも減ったのでしょう。
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イールドハンティングは「低金利が続き」「市場が穏やかに動いている」ときは強力に儲かります。
しかしそれは永久には続きません。
いつかは金利が上がったり、市場が急反落することがあります。
それまで投資のために積み上げられた借金が大きければ大きいほど、悲惨なバブル崩壊となるのです。
(続く)
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