ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2014年07月

気になるチャート 20140718

ウクライナでのマレーシア航空機撃墜事件、イスラエルのガザ地区侵攻で一気に地政学リスクが高まった。

ウクライナでは内戦が激化し、米国はロシアに対する制裁を強くするだろう。


LineChartMajorEq1f1_20140718 



























相対株価で見ると、やはりロシアが弱い。
これまで無視されてきた地政学リスクが意識されるかもしれない。

LineChartMajorEqvsMXWO1f1_20140718

 

























ポルトガルはバンコ・エスピリト・サントのダメージから立ち直れていない。
LineChartEqEU2vsDAXinEUR1f1_20140718




























通貨にもリスクオフの風が吹いてきた。
LineChartMajorCcyUSD1f1_20140718




























コモディティはむしろ軟化傾向。
農産物の急落が気になる。
LineChartCmdtyIDX1f1_20140718











 

銀行の「機関化」と資産劣化 バンコ・エスピリト・サント(BES)の件


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 
週末だけのグローバル投資  -生き残りの処方箋- 

第167号 銀行の「機関化」と資産劣化 バンコ・エスピリト・サント(BES)の件

週1回発行
                      ワイルドインベスターズ株式会社
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

ポルトガルの大手銀行バンコ・エスピリト・サント(BES)の短期債で利払い遅延が起き、
BESや親会社エスピリト・サント・フィナンシャル・グループ(ESFG) の株価が急落しました。

これによりポルトガルをはじめ南欧諸国の市場が混乱し
市場は一時的にリスクオフとなりました。

*****************************************
*****************************************

実は、世界景気が拡大する中での金融危機は「よくある話」です。

「こんなに景気がいいのに?」というときに大型倒産が起こったりします。

すべてうまく行っているように思えても、そこから脱落する国や企業が必ずあります。

それが各国に広がると、世界を巻き込んだ信用収縮となります。

*****************************************

不良債権を抱え込んだ金融機関の多くは、金融危機のときに潰れてしまいます。

しかしあまりに「大きすぎて潰せない」ものは、政府による資金援助などで生き延びることができます。

景気が回復すると市場からも資金が回ってくるようになり、表面上は立ち直ったかに見えます。

*****************************************

ところが見えないところで「資産の劣化」が進んでいる場合があります。

銀行が苦境に陥ると、調達金利が上がります。

たとえば優良な会社が1.3%で借りられる状況で、ある金融機関が2%以上でしか調達できなくなったとします。

優良な会社に貸し出すと、-0.7%の逆ザヤになってしまいます。

しょうがないから2%以上の資金で借りてくれる相手を探します。

言い方を変えると、より返済確率の低い顧客層にシフトせざるをえないのです。

*****************************************

景気が良い間は、返済確率の低い相手に資金を貸しても問題ありません。

むしろ金利が高い分、あたかも高収益な体質に改善したかのように見えます。

しかし金融環境が厳しくなれば、その顧客層は真っ先に「資金調達の輪」から弾き出されます。

そこに貸し出している銀行も危うくなります。

知らない人から見ると、優良銀行が突然危なくなったように見えるのです。

*****************************************
*****************************************

BESの場合、資産の劣化は親会社によってもたらされたものでした。

BESを保有するポルトガルの財閥グループESIは、
欧州ソブリン危機で資金調達が苦しくなったときBESが所有するESリクイデスという投信に手形を買い取らせました。

ESリクイデスの資産のうちなんと8割が、ESI関連になっていたそうです。

それらをちゃんと時価評価していないことが今回の発端となりました。

=======================================
(参考)広瀬隆雄 マーケットハック

欧州市場急落の元凶、ポルトガル大手銀に関し知っておくべきコト 
昭和恐慌を招いた鈴木商店と台湾銀行の危ないカンケーを彷彿

=======================================

*****************************************

ということは、BESは完全にESIの機関銀行であることを示しています。

機関銀行とは、特定の事業会社や個人の資金調達を目的に預金を集める銀行のことです。

公共の資産運用ヴィークルである投信を、自分たちの資金調達に利用する「機関投信」にしてしまったのですからあとは推して知るべし。

BESの資産は収益性の低いESI関連の貸し出しで固められていることは想像に難くありません。

そんなところに誰もカネを貸したがらないでしょう。

*****************************************

このようなことが起こると、他にも同じような金融機関がないかとみな疑心暗鬼になります。

同じような状況だったPIIGS諸国に、疑惑の目が向けられることになります。

ポルトガルやスペインは中南米との関連も深いですから、新興国への影響もあります。

資金調達の輪に穴ができると、困るところが必ず出て来るのです。

*****************************************
*****************************************

こういった危機は、どこまで波及するかわかりません。

しかし弊社は過去の経験から、ある程度モデル化した上でこの件を観察しています。

何に注意しておけばよいか、そしてどう対処すれば良いかです。

欧州諸国や新興国への影響を見定めながら、ポートフォリオを再構築します。




(終)


-----------------------------------------
参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
このメルマガに関連したチャートが貼り付けてあります。
会員サイトではさらに盛りだくさんのチャート集があります。


ワイルドインベスターズ会員サイト

-----------------------------------------


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
発行責任者     ワイルドインベスターズ株式会社
バックナンバー   http://archive.mag2.com/0001237271/index.html
公式サイト     http://www.wildinvestors.com/member/
メールアドレス   mailto:wi@wildinvestors.com
登録・解除     http://www.mag2.com/m/0001237271.html
 
Copyright (c) Wild Investors Inc.  All rights reserved. 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


投資戦略動画(公開用)20140711

**************************
投資戦略の動画を公開しています。

局面の解説・一般原則・考え方が主な内容です。

さらに詳しい情報、タイムリーな助言、具体的な戦略を知りたい方は会員サイトにご入会下さい。


**************************

気になるチャート 20140711


10日(木)朝の時点で一部会員さんには「強気継続だがスペインポルトガルに注意」と告知した。

DAX相対株価が急に下がってきたので、何かあったのだろうとは思っていた。

ポルトガル最大の銀行バンコ・エスリピト・サントが支払い不能に陥ったことは、特に欧州と新興国に打撃を与えるだろう。しかしそのインパクトはまだわからない。

LineChartEqEU2vsDAXinEUR1f1_20140711



























今のところ、欧州以外への影響は限定的に見える。
しかしこのタイプの危機は長く患う傾向がある。

LineChartMajorEq1f1_20140711 



























通貨市場も比較的平穏である。
自分には嵐の前の静けさに見える。
LineChartMajorCcyUSD1f1_20140711 




























普通に考えると、金融セクターは厳しくなるはず。
米国の金融セクターは長いことアンダーパフォームしている。

LineChartSP10vsSPX1f1_20140711




























日本株の金融セクターはあまり関係なさそうだが、何らかの影響は受けるだろう。
LineChartTPX33vsTPX1f5_20140711








パフォーマンス 2014年06月


2014年06月の成績です。


「永久保有」はディフェンシブ銘柄が多いため若干のマイナス。

「グローバルマクロ」はロングショートで挽回し若干のプラス。

「個別銘柄」は指数ロングショートが貢献してそれなりの収益でした。



-0.28%  永久保有
+0.13%  グローバルマクロ
+1.56% 個別銘柄


(参考)
+1.35%   MSCIワールド
+5.09%   東証株価指数TOPIX









永久保有ポートフォリオ

PfmcEternal_20140703




























グローバルマクロ

PfmcMacro_20140703



























個別銘柄

PfmcStockPick_20140703
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
記事検索
ディスクレーマー
金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標にかかる変動により損失が生ずる恐れがあります。 またデリバティブ取引等の場合は当該取引の額が、預託すべき委託証拠金その他の保証金の額を上回る可能性があります。 弊社運用報酬や会費等の詳細は、会員サイトトップページをご参照ください。 http://www.wildinvestors.com/member/
新刊出ました!

地方出身親のための中学・大学受験: その全体像と基本戦略
https://amzn.to/3BY6SHF


高知能者のコミュニケーショントラブル: IQが20違うと会話が通じない
https://amzn.to/3Aee8Op


高知能者のコミュニケーショントラブル2: 人間は自閉的知能を持ったサルである
https://amzn.to/3dmiGt8


ビットコインはなぜヤバい: フィンテック時代のデジタル投資詐欺
https://amzn.to/3Tn9ZQv


ジャパンヘイターとサイコパス支配: 善意で滅ぶ先進国
https://amzn.to/3Vfgp74


ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇 2016
https://amzn.to/3x543UQ

QRコード
QRコード
プロフィール

逆張り投資家

  • ライブドアブログ