★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第97号 インフレターゲットで得するのは誰か(1)REITがブチ上がった理由
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
日本の株価指数はもたついていますが、
新興市場や小型株が好調です。
*****************************************
特にREITは急速にブチ上がり、
利回りは短期間に6%から3%に低下しました。
この期間にREITを持っていた人は
十分な配当を得ながら価格がほぼ倍になったことになります。
お見事!という他ないでしょう。
*****************************************
ただ、私からすると
「まさかREIT利回りが3%にまで下がるとは!」
と驚きでした。
インフレターゲット2%が現実になるとしたら、
REIT利回りは5%以上ないと釣り合わないと思ったからです。
*****************************************
仮にインフレ率が2%になったら、
銀行預金はそれ以上の利息が付かないと実質的に損をしてしまいます。
10年確定利付き国債は10年間金利が固定されてしまうので、
最低でも3%ぐらいに上昇しないとおかしいでしょう。
するとそれよりもリスクが高いはずのREITは、
5%以上の利回りがないと資金が集まらないはずです。
*****************************************
このように、インフレ率や国債利回りを基準に
他の資産の利回り(≒価格)が決まることを
金利裁定
と呼びます。
*****************************************
通貨市場では、日本のインフレターゲットを受けて
急速に円高が修正されました。
株式市場もこの半年間に急上昇しました。
*****************************************
しかし、預金はまだゼロ金利です。
10年国債にいたっては過去最低利回りに近い0.54%と、
むしろ低下傾向にあります。
*****************************************
国債金利がそれほど低いなら、
少しリスクが高くとも2.5%を上積みした3%のREITは悪くないように感じます。
そう、REIT爆上げを支えた大きな理由は
国債利回りの低下だったのです!
*****************************************
しかしこれはいったいどうしたことでしょう?
通貨や株式市場がすでにインフレ2%をはやして上昇を続けているのに対し、
金利の世界では全く織り込まれていないどころか、逆に金利が低下しているのです。
*****************************************
ひとつの仮説は、
「金利市場参加者は、インフレ2%が実現できると思っていない」
というものです。
現にこの20年間、デフレ脱却には何度も失敗しています。
ヘッジファンドなどは「今度こそは!」と日本国債を空売りする度に爆死し、
ベテランの間で日本国債空売りは「鬼門」となっています。
円安がさらに進んで輸入物価が上がらない限り、
インフレは起こりにくいと考えるのも筋が通っています。
*****************************************
もうひとつの仮説は、
「年金などの機関投資家が国債から株にシフトしにくい状況にある」
というものです。
日本の年金は少子高齢化のため、
掛け金の払い込みよりも年金給付の支払いが多くなってきています。
これを「年金の成熟化」と呼びます。
すると長期でリスクを取った運用をすることは難しく、
元本割れの可能性が低い国債に投資することが合理的です。
これが変化することがあるとしたら
a) 実際にインフレが定着して国債価格の下落が確定的になるか、
b) それを先読みして自発的に株式・不動産投資を増やすか、
ですが、そのタイミングは誰にも読めません。
*****************************************
さて10年国債利回りが0.54%のままであれば、
REITの利回り3%も正当化できるレベルです。
これに転機が訪れるのは、
長期国債金利が上昇し始めたときでしょう。
*****************************************
そのときはREITの賃貸料も強い上昇トレンドに入っているかもしれず、
一概に暴落するとも言えません。
ただもっとインフレに強い株やコモディティ・通貨などに資金がシフトして、
REITブームはいったんお休みとなる可能性は高いです。
*****************************************
REITだけでなく不動産関連を中心にポートフォリオを組んでいる人は、
ぜひ国債金利の動向に注意してみてください。
(終)
-----------------------------------------
参考のためワイルドインベスターズ投資ブログをご覧ください。
このメルマガに関連したチャートが貼り付けてあります。
会員サイトではさらに盛りだくさんのチャート集があります。
ワイルドインベスターズ会員サイト
-----------------------------------------
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
発行責任者 ワイルドインベスターズ株式会社
バックナンバー http://archive.mag2.com/0001237271/index.html
公式サイト http://www.wildinvestors.com/member/
メールアドレス mailto:wi@wildinvestors.com
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0001237271.html
Copyright (c) Wild Investors Inc. All rights reserved.
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★








