ワイルドインベスターズ投資ブログ

     ~ グローバル投資への扉 ~   関東財務局長(金商)第1173号

2013年03月

インフレターゲットで得するのは誰か(1)REITがブチ上がった理由


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週末だけのグローバル投資  -生き残りの処方箋- 

第97号 インフレターゲットで得するのは誰か(1)REITがブチ上がった理由

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日本の株価指数はもたついていますが、
新興市場や小型株が好調です。

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特にREITは急速にブチ上がり、
利回りは短期間に6%から3%に低下しました。

この期間にREITを持っていた人は
十分な配当を得ながら価格がほぼ倍になったことになります。

お見事!という他ないでしょう。

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ただ、私からすると
「まさかREIT利回りが3%にまで下がるとは!」
と驚きでした。

インフレターゲット2%が現実になるとしたら、
REIT利回りは5%以上ないと釣り合わないと思ったからです。

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仮にインフレ率が2%になったら、
銀行預金はそれ以上の利息が付かないと実質的に損をしてしまいます。

10年確定利付き国債は10年間金利が固定されてしまうので、
最低でも3%ぐらいに上昇しないとおかしいでしょう。

するとそれよりもリスクが高いはずのREITは、
5%以上の利回りがないと資金が集まらないはずです。

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このように、インフレ率や国債利回りを基準に
他の資産の利回り(≒価格)が決まることを

金利裁定

と呼びます。

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通貨市場では、日本のインフレターゲットを受けて
急速に円高が修正されました。

株式市場もこの半年間に急上昇しました。

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しかし、預金はまだゼロ金利です。

10年国債にいたっては過去最低利回りに近い0.54%と、
むしろ低下傾向にあります。

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国債金利がそれほど低いなら、
少しリスクが高くとも2.5%を上積みした3%のREITは悪くないように感じます。

そう、REIT爆上げを支えた大きな理由は
国債利回りの低下だったのです!

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しかしこれはいったいどうしたことでしょう?

通貨や株式市場がすでにインフレ2%をはやして上昇を続けているのに対し、
金利の世界では全く織り込まれていないどころか、逆に金利が低下しているのです。

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ひとつの仮説は、
「金利市場参加者は、インフレ2%が実現できると思っていない」
というものです。

現にこの20年間、デフレ脱却には何度も失敗しています。

ヘッジファンドなどは「今度こそは!」と日本国債を空売りする度に爆死し、
ベテランの間で日本国債空売りは「鬼門」となっています。

円安がさらに進んで輸入物価が上がらない限り、
インフレは起こりにくいと考えるのも筋が通っています。

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もうひとつの仮説は、
「年金などの機関投資家が国債から株にシフトしにくい状況にある」
というものです。

日本の年金は少子高齢化のため、
掛け金の払い込みよりも年金給付の支払いが多くなってきています。
これを「年金の成熟化」と呼びます。

すると長期でリスクを取った運用をすることは難しく、
元本割れの可能性が低い国債に投資することが合理的です。

これが変化することがあるとしたら

a) 実際にインフレが定着して国債価格の下落が確定的になるか、
b) それを先読みして自発的に株式・不動産投資を増やすか、

ですが、そのタイミングは誰にも読めません。

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さて10年国債利回りが0.54%のままであれば、
REITの利回り3%も正当化できるレベルです。

これに転機が訪れるのは、
長期国債金利が上昇し始めたときでしょう。

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そのときはREITの賃貸料も強い上昇トレンドに入っているかもしれず、
一概に暴落するとも言えません。

ただもっとインフレに強い株やコモディティ・通貨などに資金がシフトして、
REITブームはいったんお休みとなる可能性は高いです。

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REITだけでなく不動産関連を中心にポートフォリオを組んでいる人は、
ぜひ国債金利の動向に注意してみてください。


(終)





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気になるチャート 20130329

株価は頭打ち傾向。日本ですら大型株はもたついており、米国だけがじりじり史上最高値を更新している。
LineChartMajorEq1f1_20130329




























一本調子だった円安も少しお休み。
LineChartMajorCcyUSD1f1_20130329



























やや円高になっていることで輸出などを中心とした大型株(黒のコア30やコア70)は対TOPIXで下落続く。
逆に小型株や新興市場は好調。特にREITの上昇は顕著で、価格は一気に倍となった。利回りで言えば6%から3%に急低下した。
LineChartEqJPNidxvsTPX1f1_20130329


 























キプロスで欧州ソブリン問題が再び脚光を浴び始めた。
ドイツは堅調だがPIIGS諸国は下がっている。

LineChartEqEU2inEUR1f1_20130329 



































 

気になるチャート 20130323

株価が好調なのはとせいぜいだけ。
あとの国は新興国含めて「冷えて」いる。
キプロス危機で「先進国買い/新興国売り」は加速するかもしれない。

LineChartMajorEq1f1_20130323



























先進国は通貨安政策である程度助かるが、競争力を持たない国々は苦しい。 
日本株は通貨に反応せず、逆に通貨市場を動かしている。

LineChartMajorCcyUSD1f1_20130323




























キプロス危機で欧州ソブリン問題再燃か?
ドイツだけがマシで、あとは相対的に落ちている。

LineChartEqEU2inEUR1f1_20130323LineChartEqEU2vsDAXinEUR1f1_20130323





















































米国業種ではテクノロジー素材が右肩下がり、金融がヒタヒタ回復している。
LineChartSP10vsSPX1f1_20130323

円高押し目は絶好の買い場


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第96号 円高押し目は絶好の買い場

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日米の株式市場が踏ん張って上がるうちに、
他国の市場も回復してきました。

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今の市場は日米とドイツあたりが牽引し
他の先進国や新興国がそれに追随する動きです。

主役は完全に日本株になったと言えるでしょう。

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日本株は長い間、為替や他国の株式市場の影響を一方的に受けるだけでした。

円高が進めば株安。
海外株式が上がれば株高。

まるで魚につつき回される餌のように、
自分から動くことはなかったのです。

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しかしひと月ほと前から、
日本株は自律的に動くようになってきました。

「為替離れ」「外国株離れ」を起こし、
逆にそれらの市場に影響を与えるようになったのです。

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特に最近はこんなシーンが目立ちます。

為替が円高になってきて「日本株も下がるかな」
と思って見ていると、下がるどころかじりじり上がってしまうのです。

しばらくして、日本株はさらに勢い良く上がります。
それを見て、為替が円安に動きます。

気が付くと円はそれほど安くなっていないのに、
日本株だけが水準を切り上げて高くなっているのです。

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つまりこれまで

為替・他国の株 → 日本株

だったものが、

日本株 → 為替・他国の株

という関係に変わったということです。

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この幸せな現象は現象はいつまで続くのでしょうか?

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幸い、この動きはまだ始まったばかりです。
簡単に終わりそうにはありません。

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というのも日本の金融資産のうちほとんどは現預金です。

保険や年金はかつて積極的に株式投資をしていましたが、
価格が下がってしまったため株の占める割合(アロケーション)が減っています。

これらの一部が日本株に動くだけで、
すさまじい金額が流れ込むことになります。

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インフレターゲットを2%にするということは、
現預金の価値を年2%減らすということです。

合理的な人であれば株や不動産に資金を移すでしょう。

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今は1500兆円と言われる日本の金融資産という「氷」が融け出して
一部が「水」となってきたところです。

ここからさらにバブルとなって「水蒸気」「霞」となるには
まだまだ狂い方が足りません。

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つまり今の株価上昇は単なる正常化に過ぎないということです。

ペースが早く感じるのは底値からの離脱だからであり、
割安な銘柄がなくなるまで続くことでしょう。

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さて、金曜の海外市場はやや円高で終わりました。

日本株も少し調整するかもしれません。

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しかし売りすぎたりしないよう気をつけてください。

今は為替が日本株に与える影響は小さくなっている局面です。

円高による押し目は、絶好の買い場を提供するものと見ています。


(終)





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気になるチャート 20130315

円安トレンド再開でふたたび上昇相場がスタート。
特に豪ドルが強い。

LineChartMajorCcyJPY1f1_20130315 


























現地通貨ベースの株価を見ると、日本株が急速にキャッチアップしていることがわかる。
他の先進国に比べるとまだ上昇余地あり。
LineChartMajorEq1f1_20130315 


























円安で日本株が上がっているが、中心的なのはむしろ内需。
特に不動産倉庫が引き続き強い。

LineChartTPX33vsTPX1f4_20130315 




























欧州株はPIIGSの上値が重いものの、総じて上がっている。
LineChartEqEU2inEUR1f1_20130315

 



























欧州ソブリン金利は落ち着いている。
LineChartEUR5YrGovSprd1f1_20130315 
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