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週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第49号 共同責任は無責任 理不尽なユーロ共同債
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
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ドイツのメルケル首相がユーロ共同債に強硬に反対しています。
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それによってユーロ諸国の国債金利が上昇し、
株価が下がるなど失望感が広がっています。
これをもってドイツには協調性がないと非難する人もいます。
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しかしドイツにしてみれば当然のことでしょう。
なぜなら共同責任は無責任であり、ユーロ共同債は
「みんなで借りて、みんなで使い、ドイツが払う」
結果にしかならないからです。
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仮に今、ドイツが10年間の資金を借りようとすれば年2.2%の金利で借りられます。
同じ期間、同じ通貨でもギリシャが借りるのであれば
年26%の金利を払わなければなりません。
この差が信用の差であり、国家運営の結果です。
ギリシャのような状態にならないために、どの国も知恵を絞って予算を使うのです。
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しかしこれがユーロ共同債による調達となれば、
ドイツもギリシャも同じ金利(たとえば4%)で借り入れることになります。
ドイツは余分な金利を払い、他の国は金利を節約できます。
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そして「返済は共同で」となれば、人より多く使ったほうが勝ちです。
政治家はユーロ共同債で調達した資金を自国でばらまいて、
自分の基盤を固めるために使うでしょう。
財政削減をする理由はなくなり、
各国とも政府債務がますます拡大することになります。
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「各国が共同責任で返済する」ことが謳われても、
実際にはドイツしか払う能力がありません。
ユーロ共同債は最初から最後までドイツに負担を押し付ける枠組みでしかないのです。
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ですから各国は「国際協調」「ユーロ圏の維持」などをお題目として
ドイツが断れないように圧力をかけてくるでしょう。
もし恐慌になったらドイツのせいだと世論工作するはずです。
一方ドイツはユーロ圏に留まるメリットと、他国を長期間
支援しなければならないデメリットを勘案して妥協点を探ります。
ドイツにとって理不尽な仕組みとは思いますが、成立する可能性はゼロではありません。
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仮にユーロ共同債が発行されるとなれば短期的に市場は好感するでしょう。
しかし各国の政府債務はガンガン膨らみ、
欧州ソブリン問題はより大きくなっていずれ再燃します。
仮にドイツが強硬に反対して成立しなかったとしたら、
すぐに危機がやってきます。
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タイミングと規模の問題だけで、いずれ破局が来ることは避けられないのです。
(終)
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発行責任者 ワイルドインベスターズ株式会社
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