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週末だけのグローバル投資 -生き残りの処方箋-
第27号 金融ショックと最終処理
週1回発行
ワイルドインベスターズ株式会社
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各国で金融株が下がっています。
*****************************************
その根底には不動産価格が下がり、差し押さえが増えている状況があります。
担保になっている不動産の価値が下がってしまっているので、
返済の代わりにそれを受け取ったとしても損になってしまうのです。
*****************************************
こんなとき、企業収益は好調でも注意しなければなりません。
というのも銀行の痛手が金融収縮を招くことが
日本の経験からもわかっているからです。
*****************************************
当時の日本も不動産価格が下がり続けたため、銀行経営が不安視されていました。
そこで国は銀行に、資本増強と資産強化を命じました。
資産強化といっても、優良貸出先を増やすか、リスクのある貸出先を切るしかありません。
もともと優良な貸出先は少ないので、現実的にできるのは後者です。
そのため銀行は、中小企業などからも資金を引き上げました。
「貸し剥がし」などと呼ばれました。
中小企業がバタバタ倒産し始めました。
*****************************************
すると今度は「貸し出しをしなさい」と国は命令しました。
- 銀行の資産強化(優良貸出先を増やし、リスクのある貸し出しを減らす)
- 中小企業への貸し出しを増やす
これらは矛盾した命令です。
一般に、中小企業のほうがリスクが高いからです。
*****************************************
この話は結局どうなったかというと、
国が30兆円ほど保証をつけることで銀行に貸し出しをさせました。
銀行のリスクや損失を、国が肩代わりすることになったわけです。
ですからこの話は終わったわけではなく、
「不良債権問題」は「日本国の借金問題」となって今も続いているのです。
*****************************************
日本の場合は不良債権問題が片付かないうちに
金利を引き上げたり増税したりして、強烈なデフレを味わいました。
「そんなことをしなければデフレを避けられたのに」とは思いません。
ただ銀行の資産圧縮の影響が軽視され、必要以上に苦しみを与えた感じがします。
*****************************************
これまでの金融危機では、3-4年後に最終処理がやって来ました。
最終処理とは、「特別支援」で生き延びた企業がふたたび限界に達し、
倒産するかどうかの選択を迫られる段階です。
貸し手のほうもやはり「貸し出しを続けるか、損としてあきらめるか」
の選択をしなければなりません。
このときは倒産や資産売却が増えるので、デフレ圧力が強まります。
国や業種によっては、金融危機を上回る痛みが発生します。
*****************************************
さて、今年はリーマンショックから3年目。
欧州ソブリン問題はまだ収まらず、支援の規模が大きくなっています。
アメリカでも不動産が下がり始め、延滞率や差し押さえが増えてきました。
彼らは「日本とは違う。同じ轍は踏まない」と言い張っていますが、
これまでのところそっくり後を追ってきています。
*****************************************
幸か不幸か、日本はこの問題の「先駆者」です。
次に何が起こるか、だいたいわかっています。
優良な株式は持ちっぱなしで構いませんが、
「夢のストーリー」で上がっていた銘柄には注意が必要でしょう。
(終)
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発行責任者 ワイルドインベスターズ株式会社
バックナンバー http://archive.mag2.com/0001237271/index.html
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というのも銀行の痛手が金融収縮を招くことが
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そこで国は銀行に、資本増強と資産強化を命じました。
資産強化といっても、優良貸出先を増やすか、リスクのある貸出先を切るしかありません。
もともと優良な貸出先は少ないので、現実的にできるのは後者です。
そのため銀行は、中小企業などからも資金を引き上げました。
「貸し剥がし」などと呼ばれました。
中小企業がバタバタ倒産し始めました。
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すると今度は「貸し出しをしなさい」と国は命令しました。
- 銀行の資産強化(優良貸出先を増やし、リスクのある貸し出しを減らす)
- 中小企業への貸し出しを増やす
これらは矛盾した命令です。
一般に、中小企業のほうがリスクが高いからです。
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この話は結局どうなったかというと、
国が30兆円ほど保証をつけることで銀行に貸し出しをさせました。
銀行のリスクや損失を、国が肩代わりすることになったわけです。
ですからこの話は終わったわけではなく、
「不良債権問題」は「日本国の借金問題」となって今も続いているのです。
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日本の場合は不良債権問題が片付かないうちに
金利を引き上げたり増税したりして、強烈なデフレを味わいました。
「そんなことをしなければデフレを避けられたのに」とは思いません。
ただ銀行の資産圧縮の影響が軽視され、必要以上に苦しみを与えた感じがします。
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これまでの金融危機では、3-4年後に最終処理がやって来ました。
最終処理とは、「特別支援」で生き延びた企業がふたたび限界に達し、
倒産するかどうかの選択を迫られる段階です。
貸し手のほうもやはり「貸し出しを続けるか、損としてあきらめるか」
の選択をしなければなりません。
このときは倒産や資産売却が増えるので、デフレ圧力が強まります。
国や業種によっては、金融危機を上回る痛みが発生します。
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さて、今年はリーマンショックから3年目。
欧州ソブリン問題はまだ収まらず、支援の規模が大きくなっています。
アメリカでも不動産が下がり始め、延滞率や差し押さえが増えてきました。
彼らは「日本とは違う。同じ轍は踏まない」と言い張っていますが、
これまでのところそっくり後を追ってきています。
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幸か不幸か、日本はこの問題の「先駆者」です。
次に何が起こるか、だいたいわかっています。
優良な株式は持ちっぱなしで構いませんが、
「夢のストーリー」で上がっていた銘柄には注意が必要でしょう。
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