イールドカーブが右肩上がりのときに見られる、
時間の経過による金利低下効果のことです。
たとえば2010年12月16日時点の米国債イールドカーブはこのようになっています。

10年金利は年3.48%の利回りで、それだけ見たら「たいしたことない」と思うかもしれません。
しかしよく見ると、すぐ上の9年金利(直線補間)は3.266%です。
ということは、このイールドカーブの形が変わらないと仮定するなら、
10年債の金利は1年で0.22%程度低下するということです。
仮にいま利回り3.483%(クーポンも同じ)の10年債券が100円で発行され、
1年後に利回り3.266%の9年債になったとすると、価格は101.666に上昇します。
つまり今後1年は3.483%のクーポンに1.666%の値上がり益がプラスされる。
合わせて5.149%のリターンが期待できるということです。
これ「ロールダウン効果」とか「イールドカーブを(左側に)滑り落ちる」などと表現します。
このような現象は当然、イールドカーブが右肩上がりのときほど激しくなります。
下図は上の表の最終利回りと、ロールダウンを考慮した利回りをプロットしたものです。

利回りが飛んでいるところは直線補間しているのでロールダウン利回りが凸凹してしまってますが、7年・10年といったところが5%近いロールダウン利回りを示しリターン/リスクが有利に見えます。
おそらく投機筋がパニック的に売ったか、コンベクシティヘッジが出たのではないかと想像します。
このロールダウンを考慮した債券投資戦略は、短期金利の低位安定が続いた日本市場で長いこと有効でした。
逆に短期金利がこれから上昇するときには、「イールドカーブの形が変わらない」という前提が崩れてしまうので足元をすくわれることになります。